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「オヤツを食べる仕草がかわいい」加藤一二三九段の偏食人生

7/1(土) 11:00配信

SmartFLASH

 6月30日、加藤一二三九段(77)が渋谷の将棋会館で引退会見を開いた。加藤九段の現役生活は63年間の長きに及んだ。

 冒頭、加藤九段はいまの心境を「スッキリした気持ちだ」と述べた。現役時代の思い出を聞かれると、名人になった瞬間の「1982年7月31日夜9時2分」と答え、さすがは60年以上現役でやってきたプロ棋士、記憶力は抜群だった。
 
 加藤九段の偏食は有名だ。冷や奴、トマト、枝豆は一日3回食べることもある大好物。最近は仔牛のカツレツがお気に入りという。食に対するこだわりは対局が始まるとさらに強まる。一度気にいると、昼も夜も同じものを食べていた。

 対局中の食事は、以前は寿司だったが、ここ最近はうな重が定番。その理由について、「鍋焼きうどんも好きだが、冷めるのに時間がかかる。うな重ならすぐ食べられる。対局中に注文で迷いたくないので、決めておいたほうがいい」とインタビューで答えている。

 対局中に板チョコを4枚食べたこともあるし、リンゴジュース6本飲んだこともある。糖分の取りすぎではと心配になるが、チョコやまんじゅうなどの甘いお菓子は対局中の棋士たちが好んで食べる。脳に糖分を送って集中力を維持するためだ。

 加藤九段は、2016年12月24日、藤井聡太四段のデビュー戦で対局している。午後3時のおやつの時間。藤井四段は、加藤九段が先におやつをつまむまでチョコを食べるのを控えていたという。

 藤井四段の態度に、加藤九段は「先に食べてもマナー違反ではないのに……間合いを計ることができて、心遣いもあると感じた」と本誌の取材に明かしている。

 ちなみに、対局後、藤井四段は取材陣に「加藤先生がオヤツを食べ始められたんだけど、その仕草が可愛らしかった」と答えており、「ひふみん」として愛される77歳の本領を発揮した。

 会見では引退後の生活について、「これからは講演、将棋教室、イベントなどの仕事がたくさん待っている。他にも自分の対局を振り返った本を5年がかりで執筆するつもりだ」と述べた加藤九段。白百合女子大学の客員教授の任命も受けた。

 40歳を過ぎてから「怒らない」と決めたひふみん。
「そもそも怒るようなことはまず起きない。頼んだ出前が届かなかったことは何度かありましたが、来ないものはどうにもなりません」と話す一方で、将棋を考えることが面白くて、食べ忘れることも。

 天才棋士は、いつも将棋だけを考えてきたのだ。

最終更新:7/1(土) 11:00
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