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最弱ポケモン「コイキング」はいかにして主役の座をつかんだのか?

7/1(土) 10:30配信

@DIME

スマホアプリ界隈でちょっとした話題となっているゲーム『はねろ!コイキング』をご存知でしょうか。

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あのポケモンに登場する最弱のポケモンとの呼び声高いあのコイキングが主役のゲームなんです。ゲーム内容としては、コイキングの唯一の取り柄である跳ねる力を競い合うことが流行っているポケモンのある地方での話になっており、より高く跳ねるコイキングを育ている育成ゲームとなっています。

まずはコイキングを釣り上げ、木の実を与え、特訓をして跳ねる力を上げて行きます。ある程度育ったら、リーグに挑戦し、そのリーグのチャンピオンを目指していきます。

木の実は時間が経過するごとに自然にいけすの中で発生し、特訓ができる回数が決まっていますが、これも時間で回復していくので、木の実を与えて特訓をし、木の実がなくなったり、特訓できる回数が減ったらしばらく放置しておくという感じでゲームを進めます。

コイキングは1代ではたいして成長しませんが、引退後は次の世代が引き継いでいき、必ず前世代のコイキングよりも成長するので、何代もコイキングを育成していく感じです。

成長しきって次世代に交代するだけでなく、特訓中にピジョンに連れ去られてしまったり、ギャラドスに進化してしまったりと、コイキングらしいエピソードで無理矢理世代交代してしまうことも。ここらへんは『はねろ!コイキング』を開発したのが『生きろ!マンボウ』を作ったSELECT BUTTONであることで、繋がりができるような感じです。

『生きろ!マンボウ』は、これもマンボウを育てるゲームですが、水面をジャンプしてその着水の衝撃で死んでしまうとか、すぐに死んでしまうというマンボウの実際のエピソードをふんだんに入れ込んだゲームです。これも世代を重ねて強いマンボウを作っていくので、そのあたりは似ている感じです。

で、ちょっと前置きが長くなりましたが、そんな人気の『はねろ!コイキング』を作ったSELECT BUTTONの若きクリエイター3人とポケモン社アプリ事業部の方にお話を聞いてきたました。開発者直々に『はねろ!コイキング』の魅力や開発エピソードを話していただいたので、是非ご一読ください。

ーーそもそもコイキングを主役にしたゲームアプリを開発したきっかけを教えてください。

ポケモン社 アプリ事業部村田(以下村田)「私がいるアプリ事業部で、『生きろ!マンボウ』をずっとプレイしている同僚がいまして、『生きろ!マンボウ』の話で盛り上がっていたんです。そこに、『生きろ!マンボウ』を開発したSELECT BOTTUNの知り合いの人が居ることがわかり、ポケモンのキャラクターを使って一緒になにかできないかなぁと思ったのがきっかけですね。ポケモンはもう20年もやっているコンテンツなので、ファンの数も多いですし、ファン層も厚いんですよね。それで、今はスマートフォンは誰でも持っているものですし、スマートフォンアプリはタッチポイントとしては良いのではと考えました。実際、『生きろ!マンボウ』は子供も遊んでいますし、中高齢の方も遊んでいるので、ちょうど良いと言うことになりました」

SELECT BUTTON 代表取締役社長中畑(以下中畑)「ポケモンは誰でも知っているキャラクターだったので、ポケモンのゲームを作れるのは嬉しかったですね。村田さんがおっしゃった通り、多くの人が遊べるゲームが良いと思ったので、誰でも遊べる簡単な育成ゲームが良いと思いました。『生きろ!マンボウ』と同じ魚のポケモンであるコイキングがすぐに決まったように思われますが、実際は、ピカチュウやイーブイなど、数あるポケモンの中でも人気の高いキャラクターを使う予定だったんですけど、いろいろ考えているうちに、やはりマンボウにシンパシーを感じるコイキングを選んでしまっていました」

村田「ポケモン社としては、すべてのポケモンにスポットをあてて、1匹1匹を活躍させたいんです。コイキングは人気のポケモンではあるんですが、まだ主役にはなったことがなかったので、ちょうど良い感じでした」

中畑「コイキングを主役にしようと考えた時、コイキング同士を対決させるのに、何を競わせれば良いのかを考えたんですね。もちろん、ポケモンのようにバトルにするには、コイキングはあまりにもバトル向きではないので。魚となれば魚拓のように大きさがひとつの目安になるかなとも思ったんですが、コイキングの特徴は跳ねるところだと思い、跳ねる高さを競い合わせることにしました。スポ根のように特訓して跳ねる力を高めてリーグ戦に挑戦する。ポケモンの世界にあってもあまりにもバカバカしい感じですが、そこが面白いのではないかなと言う考えに至りました。本家のポケモンにはコイキングの跳ねる高さを競う競技なんてないんですけど、でも、もしかしたらあるかもしれないし、あっても良いよねって感じていただければ嬉しいです。」

SELECT BUTTON CTO宮川(以下宮川)「『生きろ!マンボウ』と同様に世代を重ねていくことで強くしていくようにしているので、1匹をずっと育てるのではなく、何世代もどんどん育てていくことになるんです。なので、すぐに世代交代してしまうのですが、普通にリーグ戦を制覇したり敗北して引退したりする以外に、ちょっとした事件でいきなり終わってしまって、次の世代になってしまったりもするんです。「ここまで育てて、その理由で引退?」って感じでリアクションして貰えたら嬉しいですね。個人的にはコイキングの跳ねる対決は、跳ねる高さがエスカレートしていって、空まで飛んでいってしまうのが好きですね。あと、引退のシーンはいつみても、もの悲しいんです」

中畑「何世代も交代して行くんですけど、コイキングと同じくブリーダーも成長していくんです。そうすると前回よりもコイキングの成長が早くなるので、世代を重ねてコイキングの成長の上限が伸びても、育てている時間は同じ、もしくは短くなったりします。それで、何度も負けても繰り返し遊んで、世代を重ねていけば必ず勝てるようになっているので、ゲームがあまり得意じゃない人も楽しめると思います」

ーー初心者とは対局にあるゲーマーには簡単すぎてしまわないでしょうか。

中畑「やりこみ要素もちゃんと用意しています。本家ポケモンにはコイキングはヒゲの色が違うオスメスと、金色の色違いのコイキングしかいないのですが、『はねろ!コイキング』では、十数種類のコイキングのカラーと模様を用意しています。また、サポートしてくれるポケモンの種類も豊富ですし、隠しイベントなんかもあるので、それらをコンプリートする楽しみがあります」

SELECT BUTTON CCO塚田(以下塚田)「隠しイベントは結構出すのは難しいと思います。今の時代ではすぐにネット検索でバレてしまうものですが、必ずしも全員がネット検索をうまく使えるわけではないと思いますので、『はねろ!コイキング』を遊んでいる人たち同士で集まって、コミュニケーションをとりながら、いろいろ話題を共有して貰えれば良いですね」

村田「サポートポケモンについては、どのポケモン世代でも喜んでいただけるよう、新しいものと古いものを満遍なく入れていただきました。開発時期がちょうど『ポケットモンスターサンアンドムーン』の発売にかかっていたので、『サンアンドムーン』の御三家である、モクロー、ニャビー、アシマリの3匹は出して欲しいとお願いしました。あと、コイキングのいけすにサポートポケモンがやってくるようにするのに、ポケモン自体を捕まえてくるのではなく、それらのポケモンが好きな仲良しグッズを手に入れることで、来てもらうようになりました」

ーー開発中で大変だったことはありましたか。

中畑「3人で開発していると言うのはいつも言っていることなんですが、あとは、コイキングで大丈夫なのか?って思ってました。やっぱりピカチュウの方が人気が出るんじゃないかって」

宮川「開発し始めた頃はまだコイキングの歌も、カープコラボもなかったんで、開発していくうちにコイキングの人気が上がっていって、追い風を感じました。結果的にコイキングで良かったって思いました」

塚田「あとは8言語の対応ですね。セリフとかの文章の長さが変わることは織り込み済みだったんですけど、数値の単位が違っていたり、数字のカンマやピリオドが入る区切りが違っていたりと意外と面倒な感じになりました。同じ数値でもコインにはカンマやピリオドは入れて、CPには入れないとか、そういうのは結構苦労しました。あと、3人しかいないので、必然的に各個人が2~3人分の役割を担当しないといけないんです。みんな良くやっていると思います」

ーーこれから遊ぶプレイヤーにメッセージをお願いします。

中畑「いろいろゲームの中でやりたいことを詰め込んでいるんですが、そのひとつにSNSでの共有のしやすさを考えました。ほとんどの場面でSNSの共有ボタンをつけ、スクリーンショットを簡単に共有できるようにしました。面白いイベントが発生したり、新しい模様のコイキングが釣れたり、リーグ戦で優勝できたりと、いろいろな場面で投稿して楽しんでくれたら良いなと思っています。ネタバレ的な要素も投稿できてしまったりするんですが、ネタバレを気にするより、みんなで共有して楽しむ方を優先したかったんです。これからアップデートも予定しており、サポートポケモンが増えたり、コイキングの模様が増えたりする予定です。ゆるいゲームなので、ゆっくりお楽しみください」

取材・文/岡安学

@DIME編集部

最終更新:7/1(土) 10:30
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