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ハイボールブームで「山崎」が店から消えた!? なぜか入手困難になった大人気ウイスキーを夜の街で追跡捜査

7/1(土) 16:00配信

週刊SPA!

 いま、居酒屋やBARに「山崎」がない……。日本のウイスキーの代表作であり、多くのファンがいる「山崎」。それが最近、「山崎12年」や「山崎18年」の年代物だけではなく、ノンエイジ(ノンヴィンテージ)までがスナックやガールズバーから姿を消しているという。その実態を調査、取材した。

⇒【写真】お酒コーナーで売られている「山崎」

 取材当日、銀座のクラブが集まる一帯にある酒屋を訪ねると、山崎は全て売り切れていた。店員に話を聞くと、「2日前に3本入荷したが、一瞬で売り切れた」という。

「すぐにクラブの黒服の方が、年代物も含めて全部買っていかれますね。酒屋からお店への直接の仕入れだけでは足りないんでしょう。うちも昨日は入らず、今日の午後にやっと入荷できる具合です」

 とある六本木のBARでも「山崎」の入荷が難しく、「お客さんの足が遠のく」とママは嘆いている。

「2、3か月前からほとんど『山崎』が入らなくなってしまいました。お客さんから『キープしてくれないと行かない』と文句を言われたり、実際にお客さんが減ってとても困っています。酒屋に注文しても『今は入荷できない』と断られますし。仕方がないから、ネットで高騰してる『山崎』を仕入れました」

 都内の某酒屋の飲料店向けパンフレットには、ノーエイジの「山崎700ml」を4082円(税込)の卸値で販売していると記されている。しかし、新規のお店には「山崎」は卸していないそうだ。先述の六本木のママは楽天で通常価格の1.5倍以上、6588円で(税込)で購入したとか。その仕入れ値の差は経営に響くと嘆いていた。

 そもそも何故「山崎」は品薄になっているのか。サントリーの広報に話を伺った。

「ウイスキー自体の需要が高まったことが大きな理由です。ハイボール人気が高まった’08年頃から需要が増加し、国際的な賞を頂いたことで海外からの買い付けも増え、’15年の朝ドラ『マッサン』でさらに求めて頂けるようになりました。しかしウイスキーの生産には樽で熟成させる必要があり、時間がかかるのです。『山崎』『白州』『響』を’14年から計画出荷しているのですが、それ以上の需要を頂いているというのが現状です」

 メーカー側も舌を巻くほど大ブームな「山崎」。一体どうすれば「山崎」を正規の価格で安定して入手することができるのだろうか?

「それに関しましては、何とも申し上げることができず……すみません。ぜひこれを機会に、当社の他銘柄のウイスキーもお楽しみ頂けましたら幸いでございます……」

 このように価格が高騰していたり本数制限があったりすると、家飲みですら「山崎」を楽しむことはなかなか困難なようである。しかしどこに行っても「山崎」が飲めないわけではない。大衆系の居酒屋等では意外と「山崎」が飲める場合もある。

 渋谷のチェーン居酒屋やカラオケ店では一杯800円ほどでメニューに存在した。しかし、飛び込みで入った恵比寿のスナックやBARでは「今は手に入らなくて」と入手困難を理由に扱ってない店もやはり多かった。

 果たして『山崎』取扱い店に一定の法則はあるのか? 都内のキャバクラ愛好家で、「キャバでは『山崎』しか飲まない」という神田さん(仮名・35歳)に話を聞いた。

「キャバクラに限った話ですが、BOX席を10組近く作れる、大きめなお店には『山崎』の在庫があります。また、そこまでセット料金の安くないお店。女の子が常時5人以上いるようなお店だと、大抵ある。でも席数も女の子も少ないガールズバーだと、あまりない。今『山崎』は高いから、値段設定も難しいと聞いたことありますし」

 この説に信憑性があるかどうか、記者の住む下北沢のキャバクラ界隈で確認してみた。ある大箱の店のキャッチは次のように語ってくれた。

「うちはショットではなくボトルで出すので、『山崎』は必ず入れています。日本のウイスキーの代表ですし、ボトルで『山崎』を入れるのはお客様にとってもスタンダードであり、ステータスでもありますから」

 一方で、「山崎」を置いていない、小規模のガールズバーの店長はこう述べた。

「うちは仕入れ値が上昇してから山崎を入れなくなりましたね。元々『山崎』は別料金を頂いてショットで出していたので、それほど数も出ませんでしたし。入荷が減ってからは、メニューに載せるのをやめました」

 このお店より規模の大きな下北沢の別のガールズバーでは、飲み放題とは別の900円で「山崎」を提供していた。しかし一人で切り盛りしているスナックでは「山崎」がないことが多く、置いていても「次はいつ入るかわからない」と常時入荷しているお店は少なかった。

「山崎」の在庫の有無の傾向について、渋谷にある個人経営のバーのマスターがこう語ってくれた。

「3年前ほどに『山崎』の銘柄が全て値上げしたとき、仕入れをやめたんです。うちは小規模ですし、1ショット当たりの価格を上げる気もなかったですから。入荷も難しくなった今、無理して仕入れるお店とそうでないお店の差は、ボトルを入れる客がいるかどうか、客層がステータスを気にするかとか、そういう部分かもしれませんね」

 今後も当分は続きそうな「山崎」狂想曲。もし店や酒屋で偶然「山崎」を見つけたら、今まで以上に味わって飲むことを強くお勧めしたい。

<取材・文/行安一真>

日刊SPA!

最終更新:7/2(日) 13:10
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