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豊田代議士問題!メディア報道から透けてみえる違和感 --- 尾藤 克之

7/2(日) 7:01配信

アゴラ

豊田代議士問題が連日話題になっている。今回の報道によって明らかにされた行為はいかなる理由でも肯定することはできない。しかし、違和感を感じるところもある。この点について、私なりの解釈や一部推測などをまじえながら言及したいと思う。

秘書はなぜミスをおかしたのだろうか

本日、昼のワイドショーで秘書がおこした仕事のミスについて取上げていた。著名なコメンテーターが「秘書のミスが多すぎる」「秘書は議員のことを嫌がってミスをしていたのでは」「そのことに豊田代議士が気がつくべきだった」とする話をしていたが、そのコメントのほとんどは的を得ていない。

「情動のハイジャック」という言葉がある。これは、ジャーナリストのダニエル・ゴールマン著書『EQ こころの知能指数』のなかで紹介されている有名な言葉である。たとえば、「上司の叱責で緊張のあまり言い返せなくなった状態」。「怒り」「嫌悪」「キレる」という状態におちいると情動(感情)がコントロールを失いやすい。

ダニエル・ゴールマンはこのような現象を「情動のハイジャック」と称した。今回は、豊田代議士の激昂した言葉で、秘書が「情動のハイジャック」を起したと考えられる。情動がパニックをおこした状態なら、秘書は恐怖心しか感じていなかったに違いない。通常業務の車の運転、目的地の道路、情動がハイジャックされれば平常の判断はできない。

航空用語で、パイロットエラーという言葉がある。航空機事故であれば、機長と副操縦士、航空機関士の立場があまりに乖離している場合。または、機長が激しい気質の場合、副操縦士や航空機関士が危険を察知しても進言できずに事故を起こしたケースなどがある。人間は、情動がハイジャックされれば平常の判断が困難になる可能性がある。

知らないのに語る人たちの不思議

今回、豊田代議士はバースディ―カードのミスが原因で叱責したとされている。この時点で、「情動のハイジャック」が起きていた可能性がある。通常であれば、47通のあて先と名前表記のミスは考えにくい。職務について問題視する人がいる。政策秘書は、政策立案がおもたる業務になるが、秘書が辞めて足りなければ兼務になるのはあたり前だ。

また、誰も言及していないが、後援会のあて先と名前表記を間違えた場合、どのようなリスクが生じるかわかるだろうか。あくまでも、たとえではあるが相手によっては危機的なダメージをうけるだろう。議員にとってどのような後援会が一番重要なのだろうか。判断はわかれると思うが、私は宗教団体だと考えている。理由は票につながりやすいからだ。

規模が中堅以上の宗教団体は各都道府県に教会(支部)があり、教会には教会長、渉外部長が存在し、総本部には会長がいる。たとえば、会長の名前が「日本太郎」だとしよう。宛名はどのように表記するのが正解だろうか。「日本太郎会長」「日本太郎先生」。実はどちらも正解とはいえない。私なら、「日本太郎会長先生御大中」と記載する。

ほかのケースであれば、医師同士の親書や医療機関の発行する紹介状では、御侍史、あるいは御机下とすることが慣例だ。脇付は、宛人に送付することを想定していない。秘書、侍従(侍史)や机下と書くことで謙譲の意を表現する。業界には特有の不文律が存在するものだ。このような暗黙のルールやしきたりを知らずになにを語るのだろうか。

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最終更新:7/2(日) 7:01
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