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【東海大・駅伝戦記】予選会で好走も「ここは自分たちの舞台ではない」

7/2(日) 17:33配信

webスポルティーバ

東海大・駅伝戦記 第1回

 今季の大学駅伝で、ダークホース以上の存在になると目されているのが東海大だ。就任7年目となる両角速(もろずみ・はやし)監督の指導が年々浸透し、昨季、圧倒的なスピードで話題をさらった1年生の關颯人(せき・はやと)、館澤亨次(たてざわ・りょうじ)、鬼塚翔太らが経験を積み、着実に成長を遂げている。加えて、今年の新入生も粒揃いだと聞く。

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 青学大の箱根4連覇を阻むのは東海大か? 春シーズンを振り返り、これからシーズンの集大成となる箱根駅伝まで、その奮闘ぶりを追っていく。

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 今にも雨が降りそうな怪しい雲行きの中、第1組のレースが始まろうとしていた。バックスタンドに各大学の横断幕が掲げられ、メーンスタンドは大勢の陸上ファンや大学関係者、家族、学生で埋まっている。

 トラックには40名の選手が並び、スタートの号砲を静かに待っていた。各大学の部員たちの応援が熱を帯びていく。

 東海大学の両角速監督はメーンスタンド前の第4コーナー辺りにストップウォッチを持ち、主務の西川雄一朗とともに立っていた。

 17時30分、1組目のスタート時間だ。シーンとスタジアム全体が静まった――。

 6月18日、浦和・駒場スタジアムでは関東学生陸上競技連盟推薦校選考会が行なわれた。11月に開催される第49回全日本大学駅伝(11月5日/三重県/8区間・106.8km)への出場権をかけた選考レースである。参加20校に対し、与えられる椅子は9席。これを獲得するために1チーム8名が参加。1万mのレースが4組行なわれ、各組2名ずつが走り、8名の合計タイムが上位9校に入ると出場権を獲得できることになっている。東海大学は、以下のメンバーでレースに臨んだ。

 第1組:郡司陽大(ぐんじ・あきひろ/2年)、小松陽平(2年)
 第2組:湯澤舜 (3年)、中島怜利(なかじま・れいり/2年)
 第3組:三上嵩斗(みかみ・しゅうと/3年)、西川雄一朗(2年)※前出の主務とは同姓同名の別人
 第4組:關颯人(2年)、松尾淳之介(2年)

 他大学、たとえば神奈川大では鈴木健吾らエース格の4年生がエントリーしているが、東海大のメンバーに4年生は入っていない。それは余裕があって温存していたわけではなく、5月から6月にかけて教育実習などの影響があったからである。また、2年生で主力の鬼塚翔太と館澤亨次は、翌週に全日本選手権を控えており、そのレースに集中するためにメンバーから外れていた。

 第1組、7000m を超えると小松がスルスルと前の方に上がっていった。

「7000mまで余裕を持って、残り3000mからが勝負と両角先生に言われていたので、その通りのレース展開に持っていけたかなと思います」

 その言葉通り、小松は冷静なレース展開で後半にトップに上がり、しっかりと1位(29分40秒69)でフィニッシュ。雨に濡れ、頭から水を滴らせながら快心の表情を見せた。

「ここまでいい準備ができていたので、郡司とワンツーを狙っていこうと話をしていました。9位まで本選に行けるんですが、守りに入らず、1位を狙う積極的なレースができましたし、東海大の1組目として、いいスタートが切れたと思います」

 小松がトップで駆け抜け、勢いをつけた。これで後続の選手にいい流れのままバトンを渡すことができた。

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