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一度は行ってみたい!国内で造られたこだわりのお酒が原価相当額で飲める『クラフトリカースタンド』

7/2(日) 10:30配信

@DIME

◆正価料金の半額程度で、日本で作られたこだわりの酒が味わえる

 日本ワイン、日本酒、クラフトビール、スピリッツなど国内で丁寧に作られた造り手のこだわりがつまっているアルコール飲料を原価相当額で手軽に楽しめる新業態の店舗が、銀座と新宿にオープンした。

 飲食店などを運営するエスエルディーが手掛ける「クラフトリカースタンド」は、カウンターで原価チャージ1000円(税込・以下同)を払えば、時間無制限でドリンクすべてが原価料金(正価料金の1/2~1/3程度の価格)で利用することができる。さくっと1~2杯で済ませたいという場合にはドリンク代金のみの正価料金も設定されており、シーンや飲み方で好きな方を選ぶことができる。

「酒、ビール、ワインと国内には研究熱心な造り手さんが多い中、大手メーカーに比べると認知度が低い、量産できないため価格が高くなるという課題もあった。それを少しでも解決するために原価料金という仕組みを提案した。現在は2店舗だが徐々に店舗展開していきたいと考えている」(エスエルディー代表取締役社長 青野 玄さん)

 クラフトリカースタンドは、「ワイン酒場 GabuLicious銀座数寄屋橋店」と「HangOut HangOver 西武新宿Brick St.店」に併設されている。銀座店の場合だと、入口のそばに「クラフトリカースタンド」、奥が「ワイン酒場 GabuLicious」という構成。クラフトリカースタンドを楽しんだあと、2軒目は同じ店内のワイン酒場 GabuLiciousを楽しむというパターンもできそう。

 ドリンクはカウンターにてキャッシュオンでオーダーする仕組みで、併設されているワイン酒場GabuLiciousのフードメニューの一部がクラフトリカースタンド用としてオーダーできる。小銭を用意するのが面倒な場合は、Suicaなど交通系ICカードでの精算もOK。

 カウンターの手前には、各ドリンクの特長や産地など情報の入ったカードが置かれており、カードは持ち帰りもOKで記載されているQRコードから酒造サイトへアクセスしてより詳しい情報を得ることもできる。また、あらかじめ金額を決めてバケツにお金を投入し、集金した元手で注文できる「お会計バケツ」も用意されており、グループで利用する際には便利。

◆“原価料金”には造り手も大きな期待を寄せている

 オープンに先駆けて、銀座店で酒造メーカーの方々によるトークセッションが行われた。参加したのは、花の舞酒造(静岡県)の杜氏・青木 潤さん、ベアード・ブルーイング(静岡県)のビアアンバサダー・酒井 麻里さん、シャトー勝沼(山梨県)のJSAワインアドバイザー・中澤 伸志さん。

青木さん「浜松市にある花の舞酒造は元治元年(1864年)創業で、良質の水に恵まれ酒造りに適した場所。原料はすべて静岡産米を使っているが、静岡県は米の生産量があまり多くない。県内で酒米用に作ってくれる農家が少なく最初は厳しい状況だった。今は静岡市の協力も得て、地元の農家も力を貸してくれている。

(試飲で提供した)『日本刀(かたな)』はアメリカへの輸出用として作ったもので、数年前から日本でも業務店のみ販売している。その名のとおりキレのいい酒。香りが高くて甘い日本酒が増えてきているが、甘いだけではなくうまみがないとダメ。うまみを引き出し、人間の舌が心地よいと感じる甘み、鼻に抜ける香りを意識して作った。静岡の酒は食中酒として飲みやすいので、いろいろな食べ物と合わせて発見をしてもらいたい。

 個人的な意見だが、唾液が出るようなうまみのある食べ物と日本酒は合うと思う。脂がのってうまみがあるものと酒が口の中で一緒になると非常に心地よい味になる。自分が食べておいしいと感じるものを合わせて満足できれば良いマッチングなので、まずは試してもらいたい。日本酒は和食じゃないと合わないという印象もあるが、フレンチでもイタリアンでも合うと思う。試してみておいしかったのが魚介のスープと日本酒のマッチング。スープとの組み合わせ?と思うかもしれないが、すんなりと入って体にぐっとしみ込む感じだった。

 初めて飲む日本酒が口に合わないと、その後トライしようとしなくなるが、原価で飲めれば合わなくても違うものを頼めるし、いつもと違う酒を飲もうと思えるので、おいしい酒が発見できるのでは。原価料金は飲ませ方の提案として面白いと思う」

酒井さん「ベアードビールは2000年に沼津から始まり、3年前に修善寺に醸造所を移設した。無濾過で、酵母が中に入っているため熟成も可能で、色もきれいに出ている。すべてのビールが樽内、瓶内の二次発酵をかけているので、自然に発酵したやわらかい泡になる。生ホップ100%で作っているのがベアードビールの最大の特長で、グラスを近づけただけでホップの香りを強く感じる。

 アメリカ人のブライアン・ベアード社長は、なるべく加工しないで自然な形でビールを作りたいとこだわりを持っており、彼がよく言うのが、全員に好かれなくてもいいから、個性的なビールを作りたいということ。ビールは種類が少ないと思われがちだが、スタイルはたくさんあって、うちも定番ビールだけで12種類、2週間に一度ぐらいの割合で新作ビールを作っている。

 ベアードビールで打ち出している言葉が“セレブレイティング ビア”。どんなシチュエーションで飲んでもOK、ルールは何もないので、自由に飲んで、そこにあった食事と一緒に楽しんでくれればいい。その中で合うものを自分で決めていただければいいと思う。

 ベアードビールはこの値段で提供してほしいという設定はないが、どのような形で提供されるかというのは、お店を信頼したい。直営店の方が原価バーさんと比べると少し高いと感じるかもしれないが、それぞれ違う付加価値があるので楽しみ方が広がっていいのではないか」

中澤さん「日本で販売されているワインの約73%が輸入ワイン。残りが国産ワインというカテゴリで、国産ワインは原料を外国から輸入して国内で発酵したものも含まれる。今、注目されている国産のブドウを使って国内で醸造した日本ワインの割合は3.7%しかない。さらにブドウの生産面積を増やしたいと思っているが、日本の多湿の気候はブドウの大敵で、ヨーロッパ原種は育ちにくい。しかし大手メーカーをはじめ品種の開発に力を入れ、日本の気候、土壌に合った品種を増やしていった。日本固有の品種、白の甲州種は1300年の歴史があり、2010年に日本の品種として初めてOIVに登録された。2013年には赤のマスカットベリーがOIV登録されるなど、世界的に知られるようになってきている。

 日本各地でその土地に合ったブドウを栽培しているが、特に山梨県は日本全体のワインの生産量の41.5%を担っている。食文化、特に和食とのマッチングとして素材の味をいかに引き出し、壊さないかという、輸入ワインではできないことを日本ワインで実現しようと努力している。

(試飲で提供した)『Imamura 甲州』は平成25年、26年に作った甲州ワインのブレンド。酸が苦手という方も多いため、瓶でねかせて酸を減らし、果実の甘みが残るような熟成方法で、日本の食材とよく合う。一度試していただきたいのが日本そばとのマッチング。そばのつゆに少しワインを入れて、ワインも合わせていただくと驚くほどおいしい。日本固有種だけにしょうゆ、みそ、だしにとてもよく合うのではないか。

 現在、ワインを一番飲む世代は50代で、若い方は飲まなくなっている。理由のひとつは値段。こういった手軽でチャレンジしやすい価格で提供していただけるのは、若い方を酔っ払いに引き込む第一歩で(笑)、とても期待している」

【AJの読み】種類をたくさん飲みたい&飲兵衛は原価料金の方が断然お得

 原価料金と正価料金どちらで飲むとお得になるのか検証してみた。基本、飲みに行くと大抵5杯は注文するので、トークセッションに参加された酒造メーカーさんの3種類と追加で2種類を注文してみた。料金は左が原価、右が正価。

○花の舞酒造「日本刀(かたな)」(グラス・90ml)180円/620円
○ベアードビール「ライジングサン ペールエール」(グラス250ml)370円/700円
○シャトー勝沼「Imamura 甲州」(グラス110ml)275円/710円
○シャトー勝沼「山梨ベリーA」(グラス110ml)290円/760円
○京都蒸留所「季の美 京都ドライジン」(シングル30ml)305円/1180円

 合計金額は、原価がチャージ料金1000円を含め2420円、正価は3970円。飲むドリンクの種類にもよるが、3種類以上飲む場合は原価の方が断然お得になることがわかった。つまり、飲兵衛になればなるほど原価料金の恩恵に与れるということ。通常はかなり高いクラフト系ドリンクがこの価格で飲めるのは画期的だろう。ハイボールや焼酎、カクテルといったスタンダードのメニューも用意されているので、一人飲み、グループ飲み、カップル、女子会などさまざまなシーンに使えそう。ただし、くれぐれも飲み過ぎにはご注意を。

文/阿部 純子

@DIME編集部

最終更新:7/2(日) 10:30
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