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過去の後悔、今の悩みを乗り越えて「前向き」に生きる方法をドクターが解説

7/2(日) 20:00配信

集英社ハピプラニュース

心に秘めた悩みや後悔に、共感しながら一緒に答えを探してくれるホスピスドクター・小澤先生へ届く、アラフィフ世代の心にある生き方の悩みの例を3つご紹介します。

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悩み1.母に告知しなかったことを後悔しています(K.Mさん・47歳)
 母は多発性骨髄腫という病気になり、わずか5カ月で他界しました。検査前、母は告知を希望しましたが、私は、余命2年と医師から告知されたことに愕然とし、母に真実を話すことができませんでした。
 入院中の母はいつも笑顔で明るく、レース編みなどを看護師さんにプレゼントしたり、私や私の子供たち、妊娠中の妹のことなど家族のことを心配してくれていました。一日も早く自宅に帰りたがり、退院する日を信じたまま他界しました。
 母が入院中に書いていたノートを読み、母は正体のわからない病気とひとりで闘っていたことを知りました。病気のことを母に伝えて、一緒に泣き悔しがり、ともに闘ってあげるべきだったのではないか。母にはやり残したこと、伝えたかったことがたくさんあったのではないか。余命をきちんと伝えていたら、母は自分の人生を全うできたのではないか。後悔と自責の念ばかりです。
  
【回答】お母さんはどんな思いでK.Mさんを今、見守っているでしょうか?
 お母さんは多発性骨髄腫という病気でわずか5カ月で他界されたんですね。告知を希望されたけれど、あまりの結果にK.Mさんは話せなかったんですね。告知をして心をひとつにして、一緒に闘ってあげるべきだったのではないか、と。後悔と自責の念が今もあるのですね。
 K.Mさん、亡くなったお母さんは今、どんな思いでK.Mさんのことを見守っているでしょうか。「お母さんだったら、今も後悔している私にどんな言葉をかけてくれるだろうか」と思いをめぐらせてみてください。
 きっとお母さんは、今でもいつも笑顔で明るく、向こうでも誰かにレース編みをプレゼントしたり、K.Mさんのことや家族の皆さんのことを心配してくれていますね。K.Mさんとお母さんは今もつながっています。
  
悩み2.母の他界後、妹との関係が難しくなりました(S.Eさん・53歳)
 昨年末、母が他界しました。私には3歳下の妹がおり、ふたりでいろいろ相談しながら進めなければならないことも多いのですが、性格は正反対。人はそれぞれだというのが私の考え方ですが、妹は自分の考えが常に正しいという人。今までは母がクッションになってくれていたのです。どうにか仲よくやっていきたいのですが、母がいなくなったばかりの今、特にむずかしいです。よい関係をつくっていくためには、どのようなことから始めればよいのでしょうか。
   
【回答】お母さんが喜ぶことで、姉妹の意見が一致できたらいいですね
 お母さんが亡くなられたのですね。姉妹の性格がとても違うのですね。でも仲よくやっていきたいんですね。
 お母さんは天国から、S.Eさんと妹さんが、どんな姉妹であることを望んでいるでしょうか。  
きっと、姉妹仲よくね、と見守っていらっしゃる気がします。もし妹さんと意見が合わないことがあったときは「お母さんがもしここにいたら、どんな言葉を私たちにいってくれるかな。どんなふうに決めたら、お母さんは喜んでくれるかな」と妹さんにたずねてみてください。そして、ふたりで話しあってみてください。
 お母さんの喜ぶことで、姉妹の意見が一致したらいいですね。
  
悩み3.自分だけ幸せでいいのでしょうか(H.Mさん・50歳)
 幼少期から母親が絶対的な存在で、すべて母の顔色をうかがって育ちました。母のすすめで地元で結婚し、子供も生まれましたが、人生で初めて母に逆らい、離婚。自分で決めたことです。父は亡くなっており、小言ばかりをいう支配的で過干渉な母に頼る気も起こらず、私は実家に戻らないで、ひとりで、経済的、精神的にぎりぎりの中、なんとか子供を育てました。その後、私は再婚し地元を離れ、今は幸せに暮らしています。ただ、ずっと折り合いが悪かったとはいえ、血のつながった、今は老いてきた母をひとりにしていることが気がかり。自分だけ、こんなに幸せでいいのか、考えてしまうこともしばしばです。
   
【回答】「今、私は幸せ」で、いいのです
 離婚後も、お母さんは過干渉をしてきたんですね。そしてH.Mさんは実家に戻らず、経済的、精神的にぎりぎりの中、なんとか子育てをしたのですね。再婚して、今は、幸せなんですね。
 お母さんのことは今、距離があるから、気がかりなのかもしれません。これだけ過干渉だったのですから、安易に近づくと、また振りまわされることがあるかもしれません。自分だけこんなに幸せでいいのか、とありますが、いいのです。「今、私は幸せです」ときちんとお母さんに伝えていい。お母さんのいいなりになることが、ふたりとも幸せになることではないのです。娘が幸せ、それこそがお母さんの幸せです。お母さんの幸せは、幸せな娘から与えられます。

eclat7月号掲載 取材・文/加藤ナオミ イラスト/はせがわひろこ