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変革起こす「ワガママ人材」、採る覚悟はあるか? 人事部任せでは無理なワケ

7/3(月) 7:47配信

NIKKEI STYLE

 あらゆるモノがネットにつながる「IoT」や人工知能(AI)の進化、グローバル化など急速なビジネス環境の変化を受け、イノベーション(変革)を起こせる「優秀な人材」へのニーズが高まっている。しかし、ワークスアプリケーションズの牧野正幸最高経営責任者(CEO)は、そうした人材の特徴を理解した上で採用しないと才能を潰してしまう、と指摘する。そもそも優秀な人材とは何か。また、彼らを適切に伸ばせる評価制度とは何か。

■いい人材とは何か

 「いい人材が採れない」――。こんな言葉をよく聞きます。では、いい人材とは具体的にどのような人でしょうか。学歴がよければいいなら、極端にいえば面接の必要はありません。「東京大学卒なら全員合格」というのも、ひとつの方法論です。しかし、大半の企業が「それだけでは当社の求める人物に出会えない」と考えるでしょう。
 多くの経営者が、新卒者に「問題解決能力」と「ポジティブ思考」を求めます。特に最近、この2つが重視されていると感じます。日本企業がイノベーションを迫られているからです。しかし、この2つは満たしても、ほかに問題がある人材だったらどうでしょうか。
 私の経験上、問題解決能力がある異能の人は発想が飛躍する傾向が強く、規則に縛られない人が多いです。彼らはリクルートスーツではなく、革のジャケットとジーンズで面接にくるかもしれません。企業側が服装を指定していない限り、彼らに非はなさそうです。しかし、多くの企業は彼らを不合格にするでしょう。

■採用、人事部に任せられるか

 採用担当者の難しさはここにあります。経営陣が求める「問題解決能力」や「ポジティブ思考」を持った人たちは活躍できるのでしょうか。答えは数年後、場合によっては10年以上たたないと出ません。その答えが出る前に、彼らが上司にたてついたり、会社の暗黙のルールを守らなかったりして、組織の和を乱すかもしれません。
 10人採用して9人は辞めたが、残りの1人が優秀で、何十年かして社長になった――。これで採用した人事の担当者が評価されることはありません。その頃には既に担当者は会社にいないからです。それゆえ人事はリスク回避を優先します。「変なことを言わない」「あいさつがきちんとできる」といった暗黙の条件があって、そちらを重く見るのです。
 重要なのは、会社が求める人材像をはっきりさせることです。私の知る限り、「問題解決能力」と「ポジティブ思考」に極めて優れ、協調性なども十分備えている人間は存在しません。彼らはかなり変わっているし、自己主張の強い人間が多いと思います。「それでも問題解決能力の高い人材が必要だ」というなら、評価や考課を担当する人事部に任せないで、独立した専任の採用担当を任命するべきなのです。当社では、こうした専任の担当を置くとともに現場の社員も採用活動を行う形で、必要な人材を採るようにしています。

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最終更新:7/3(月) 7:47
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