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関係者が振り返る「iPhoneの10年」と、ジョブズにも見えなかった未来

7/3(月) 12:20配信

WIRED.jp

iPhoneの初代モデルが2007年に発売されてから、2017年6月29日でちょうど10年を迎えた。iPhoneはスティーブ・ジョブズが当時は想像していなかったであろうほど巨大なエコシステムを築き上げ、アップルという企業の屋台骨を支える製品になった。その10年前を関係者の証言とともに振り返り、そして「iPhoneの未来」を読み解く。

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アップルがスマートフォンの開発に着手したとき、担当チームは世界を変えることを計画していたわけではない。彼らはApp Storeが、「Uber」や「Snapchat」「WhatsApp」のような数十億ドルのビジネスがひしめく、数十億ドル規模の巨大なエコシステムになるとは予見してはいなかった。また、人々のコミュニケーション、ショッピング、出会いのあり方を再発明しようとしていたわけではなかった。

なぜなら当時のアップルがつくろうとしていたのは、「電話をかけられるiPod」だったからである。

「実ははっきりとしたグランドヴィジョンはありませんでした。というのも、グランドヴィジョンがなかったからです」と語るのは、当時のプロジェクトのシニアマネージャーを務め、現在はデザイン企業Siberiaの共同経営者であるアンディ・グリニョンだ。「iPhone」という名称も、アップルのヒット作である音楽プレイヤー「iPod」を引き継いだものだ。最初期のプロトタイプには画面とクリックホイールがあった。「当時のわれわれの考え方はそのようなものでした。革命的な製品ではなく、iPodの進化形だったのです」

最終的には、もっと大きな計画に取りかかることになった。「それは、ネットに繋がりいつもポケットに入っている汎用コンピューターでした」と語るのは、iPodとiPhoneの両方に携わった上級幹部のひとりであるトニー・ファデルだ。「当時、iPodと携帯電話の両方がものすごく使われているのを見ていて、人々がどこへ行くにも1台だけを持ち運ぶようになることはわかっていました」と同氏は語る。それからどうなったかはご存じの通りだ。

10年前の2007年1月、スティーブ・ジョブズが「Macworld」で発表したそのデヴァイスは、ジョブズの想像をもはるかに上回るものになった。それは経済と文化を変革し、アップルはほぼiPhoneだけで、地球上で最も価値のある会社になった。

しかし、現在のCEOであるティム・クックはiPhoneの次の10年間を見据えており、次なるデヴァイスが噂されている。今は、ジョブズが2007年1月のあの日に説明した目標をアップルが成し遂げたのかどうかを問い、次にどんなものがくるのかに思いを巡らすべきだろう。

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最終更新:7/3(月) 12:20
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