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買う前に試着OK!自宅がフィッティングルームになるAmazonの新サービス『プライム・ワードローブ』

7/3(月) 7:30配信

@DIME

Amazonは、購入する前に服を試着できる新サービス『プライム・ワードローブ(Prime Wardrobe)』を発表した。無料の『お急ぎ便』や、動画見放題などのサービスが利用できるAmazonプライムの会員が対象となる。

カルバンクラインやリーバイス、アディダス、ラコステなど、ブランド品も含まれる100万点以上もの衣類、シューズ、アクセサリーから少なくとも3点、最大15点までのプライム・ワードローブ対象商品を選択して注文すると、商品が自宅に届く。

試着期間は7日間。買わないものだけをリターン・ボックスに入れ、無料返品用のUPSのラベルを貼って玄関先に置いておけば、定期的にピックアップしてくれる。しかも、少なくともアイテム3点をキープすれば10%、5点以上なら20%の割引が受けられる。

6月24日の時点では、プライム・ワードローブはまだベータ版で正式なスタート時期は明らかにされていないが、あらかじめ登録しておけば開始時に通知される。このサービスにより、本や家電、IT機器、食料雑貨に続き、 Amazonが推し進めるアパレル小売市場拡大の戦略が本格化するだろう。

Amazonはすでに5月、ユーザーの自撮り写真を撮影してコーディネートをチェックする、AI『Alexa』内蔵のカメラ端末『Echo Look』を発表。

音声認識でAIに指示を出すと全身の自撮り写真をハンズフリーで撮影でき、機械学習アルゴリズムとファッション専門家のアドバイスを基盤とするサービス『Style Check』が、フィット感や色、スタイリング、最新のトレンドにもとづき、似合う方のコーディネートを勧めてくれる。機械学習なので使えば使うほどアドバイスの精度が上がり、日々のおしゃれがますます楽しくなる。

AIや音声認識、機械学習などの先端技術を駆使し、ユーザーのファッション消費サイクルに入り込む地固めを着々と進めている。

洗剤やコピー用紙などの定番消耗品のオンライン購入は、消費者のライフスタイルに定着してきた。重くかさばる消耗品をクリック一つで届けてくれ、時間も節約できる。量販店で時間をかけて選んでいたIT機器も、ユーザーレビューを参照しながらネット購入する方が効率的。初期不良やアフターサービスの懸念も、 送料無料で商品を返品できるAmazonプライムの特典が解消してくれた。

そして今回、衣料品のオンライン販売でネックとなっていた「試着」の問題を解決するプライム・ワードローブにより、アパレルEC市場もAmazonが席巻しそうな勢いだ。

H&Mなどのファストファッションのブランドも、購入後7日~30日の期間内に返品できるサービスを提供しているが、送料が無料となるには最低購入価格が設定されたり、返品に手数料がかかるケースがほとんどだ。

メンズに特化した会員制アパレルECのスタートアップJackThreadsは、ユーザーが自宅で試着するサービス『TryOuts』を提供していた。ユーザーは前払いしなくても好きなだけ商品を注文して自宅で試着でき、返品しなかったアイテムに対してのみ料金を支払う寛大すぎる特典は採算が合わず、今年初めに閉鎖に追い込まれている。

Amazonのプライム・ワードローブも、ユーザーが無料の返品オプションを頻繁に使用すれば、送料コストが小売業者の利益を脅かすリスクはある。しかし、プライム会員からの会費(米国では年に99ドル=約11,000円)でカバーされるし、一定の数量の商品購入に対する割引特典が、返品のリスクを抑えてくれるだろう。

ニューヨーク・タイムズ紙によれば、今年の末までに、多くの伝統的なブリック・アンド・モルタル(実店舗)の小売業者が店舗を閉鎖したり破産申請する一方で、アマゾンが米国最大のアパレル小売業になる、とアナリストは予想している。

Amazonはさらに今月中旬、高級食料品チェーン、ホールフーズ・マーケット を137億ドルで買収することも発表。Amazonにとってはまだ未開拓の生鮮食品の調達・販売ノウハウを持つホールフーズを介し、食品市場にも本格的に参入する体制を整えている。多角的に市場に攻め入るAmazonの戦略で、リテールの様相は変化を余儀なくされるだろう。

文/三崎由美子

@DIME編集部

最終更新:7/3(月) 7:30
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