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「作っても食べないから」で諦めない 子どもの食わず嫌い防ぐ「言葉」とは

7/3(月) 18:45配信

THE ANSWER

怪我、風邪の引き金に…公認スポーツ栄養士が語る“食わず嫌い”の対処法

 子どもの頃の食事は後の体作りやコンディションにつながっている。Jリーグの下部組織やラグビースクールを中心にジュニア世代の食事をサポートする公認スポーツ栄養士・橋本玲子氏が、栄養バランスの良い成長期の食事の必要性を語る。

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 現在スポーツをしている、あるいは将来スポーツ選手を目指す成長期の子どもたちにとって、「栄養バランスの良い食事を摂る」ことは重要な意味があります。勿論、成人にとっても栄養バランスの良い食事は大切ですが、子どもと大人の大きな違いは、食事の内容が成長・発達に関わること。食が細い・好き嫌いがあると、栄養の偏り=栄養不足を起こし、成長・発達が妨げられる恐れがあり、子どもたちの持って生まれた力を最大限生かしきれない可能性があります。

 人間の体は様々な臓器や器官が段階を経て発達します。(表A参照)。ところが、体が「成長しよう!」というタイミングに必要な材料(栄養)がなければ、すくすくと発育できない。体を大きくする骨格系は勿論、体の反応や機能的に操る能力に関わる神経系や体力そのものに関わるリンパ系と考える力は、将来、強い選手になるために必要なあらゆる能力の成長に影響します。

「うちの子は野菜嫌いですが元気です」という方もいます。勿論、なかにはそういう子どももいますし、実際、子どもの頃は偏食や少食でも、栄養不足を自覚する症状は体重が軽い、背がなかなか伸びないという程度です。ところが、練習量が増える中学生以降になると、とたんに疲れやすい、ついていけない、ケガをしやすい、カゼなどを引きやすくなるなど、今までに感じなかった体調不良などが現れるのです。

「冒険しよう」の欠如が生む食わず嫌い…大事になる家族の「美味しいね」

 さて、味覚は幼少期から形成されます。幼少期はなんでも口に入れたがりますが、中学生になると逆に「冒険しよう」という気持ちも失せてきます。ですから、子どもの頃に好き嫌いが激しいと、栄養の偏りはなかなか改善されない傾向がみられます。

 ここで大事なのは「バランスの良い食事は手間がかかるから」「作っても食べないから」と諦めず、根気良く食卓に並べ、家族が「美味しいね」と食べることです。食卓に並んでいた料理や食材は子どもたちのなかに無意識のうちにインプットされ、「そういえばこれ、親が食べていたな」と、ふと、食べてみようという瞬間が訪れるからです。

 食わず嫌いで避けていたものを食べるようになるきっかけは、様々。コーチやチームメイトに言われたから、ケガをしたから、強くなりたいと思ったから。どこかで食べるチャンスがあるので、「食べてみよう」という気持ちを促す要素を残してほしいと思います。

 強くなる、成長するための駒は最大限、持っておく。その駒は食べられる食材の数に比例する、と心に留めてください。子どもの頃の食習慣は、後の体作り、コンディションに全てつながっていることを保護者が認識するとともに、子どもたちにも是非、伝えていってほしいと思います。

◇橋本玲子

 株式会社 Food Connection 代表取締役、管理栄養士/公認スポーツ栄養士。Jリーグ横浜F・マリノスや、トップリーグパナソニックワイルドナイツの栄養アドバイザー。2006年トリノ五輪では、フリースタイルスキー上村愛子選手を、日清オイリオグループ株式会社と共にサポート。トップアスリートから未来のアスリートを目指すジュニア世代とその保護者まで、幅広いターゲットに対し、より強く、より健康になるためのメニュー提案、栄養セミナー、栄養カウンセリングなどを行っている。

◇長島恭子

 編集・ライター。サッカー専門誌、フリーランスを経て編集ユニット、Lush!を設立。インタビュー、健康・ダイエット・トレーニング・ヨガを軸に雑誌、WEBでの執筆や、ムック、単行本を企画・制作。担当書籍に『世界一やせる走り方』『世界一伸びるストレッチ』(共に中野ジェームズ修一著、サンマーク出版)など。

長島恭子●文 text by Kyoko Nagashima

最終更新:7/3(月) 19:06
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