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ミス繰り返す“リピーター医師” その名前を把握できぬ恐怖

7/4(火) 16:00配信

NEWS ポストセブン

「リピーター医師」という聞き慣れない名称が、新聞各紙を賑わせたのが6月末。現役医師の6割が加入する日本医師会(以下、医師会)が、医療ミスや不適切な医療行為を繰り返していたとして、4年間で27人の医師に再発防止を指導・勧告していたことを毎日新聞(6月26日付朝刊)が報じると、その翌日には新聞各紙、テレビが相次いで後追いした。

 リピーター医師とは、単に“ミスが多い”医師のことではない。『リピーター医師 なぜミスを繰り返すのか?』の著者で弁護士の貞友義典氏が説明する。

「医師会などの団体に加入している医師は、医療事故を起こして患者から損害賠償請求された時に備えて、『医師賠償責任保険』に入っています。この保険金を複数回にわたって請求している医師をリピーター医師と判定しています。賠償保険を複数回請求しても、罰則もなければ、名前も事故内容も公表されません」

 保険料は年間5万円程度で、1事故につき最高1億円、契約期間内でトータル最高3億円の補償が受けられる。特約保険に加入すれば、1事故2億円、保険期間内6億円まで補償される。手厚い補償内容だ。

「リピーター医師は腹腔鏡などの医療機器の操作ミス、適用外の手術(本来は必要のない部位への手術)によるミスを繰り返しているケースが多い」(医療経済ジャーナリストの室井一辰氏)

◆保険金で“解決”していた

 愛媛県今治市のある産婦人科診療所の院長は2005年から2016年にかけて、3件の死亡事故を含む6件の重大事故を繰り返していた。

 2015年2月には地元医師会が院長に事情を聞いたが、「訴訟になった例はない」などの理由で口頭注意しただけ。結果的に、翌年1月に帝王切開を受けた30代女性が出血性ショックで重症となる医療事故を招いてしまった。

「この院長は患者側から損害賠償を請求され、保険金を使って示談していたようです。多くの犠牲者を出して初めて医師の名前も報じられ、保健所の立ち入り検査も行なわれましたが、もっと早くリピーター医師だと公表されていれば、妊婦や患者さんはこの診療所を避け、被害の拡大は防げたはずです。せめて医師会は強制力のある指導・勧告をしてほしかった」(貞友氏)

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