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<目撃>もふもふの子グマ2頭を背中に乗せて泳ぐ母グマ

7/4(火) 7:23配信

ナショナル ジオグラフィック日本版

専門家でも出会わない珍しい行動を目撃

 グリズリー(ハイイログマ)は北米に生息するヒグマの亜種で、ぎゅっと抱きしめたくなるようなペットではない。けれど、たくましい母グマがもふもふの子グマ2頭を背に乗せて湖を泳いで渡る様子を見ていると、そんな常識が揺らぐだろう。

【動画】もふもふの子グマ2頭を背中に乗せて泳ぐ母グマ、貴重映像

 子グマを背負って泳ぐ母グマの映像を撮影したのは、米国アラスカ南西部のウッド・ティクチック州立公園で働くデビッド・ローズマン氏だ。場所は公園内の湖だった。

「ボートでロッジに向かっていた私は、前方に何かが浮いていることに気がつきました。30メートルも離れていなかったと思います」とローズマン氏。

 氏が公園で働くようになってから21年になるが、子グマが母グマの背に乗って川や湖を渡る姿を見たことは一度もなかったという。

 ヒグマはがっしりした体つきで、ふさふさした毛に覆われているが、泳ぎが達者だ。

 グリズリーを研究している米国魚類野生生物局の生物学者ウェイン・キャスワーム氏によると、グリズリーは体脂肪率が高く、毛も油っぽいため、水に浮かびやすい。動画の子グマたちはおそらく生後6カ月ほどだが、体重が13kgを超えれば自力で泳げるようになるという。

 米ミネソタ州自然資源局で野生動物の研究をしている科学者のデイブ・ガーシェリス氏は、「私はヒグマが10キロ近く泳ぐのを見たことがあります」と言う。泳ぎが最も得意なのはホッキョクグマだが、アメリカクロクマやヒグマも水を好む。

「母グマの邪魔をしないように気をつけました」と、映像を撮影したローズマン氏は言う。「こんな光景を見る機会はめったにないからです」

 ウッド・ティクチック州立公園のウェブサイトによると、同公園の面積は約6500平方キロで、米国内で最も広く、最も辺鄙な土地にある州立公園だ。

 ローズマン氏が見たグリズリーの親子は、公園内のアレクナギク湖の中央にある小さな島から泳ぎはじめ、岸までの距離は350メートルほどあったという。

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