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岡田准一、「図書館戦争」の鬼教官・堂上がはまり役だった3つの理由[ジャニ読みブックガイド第4回]

7/5(水) 16:00配信

Book Bang

 WAになって踊る皆さん、こんにちは。この連載も4回目、「次はこの人を!」というリクエストもたくさん頂いてます。「この人を」と言われたら「どの作品で?」と悩むのが常。たとえば岡田准一くんの場合、暦を作ったり零戦に乗ったり居合をやったり石油売ったりエベレスト登ったり刑事になったりと、原作小説付きの出演作品はジャニーズトップクラスで多い(全部わかるね? )。
 でもね、実はまったく迷わなかったのさ。だって、多くの主演の中でも飛び抜けて岡田くんにピッタリ、ていうか岡田くんしかできない役があったから。それが「図書館戦争」の堂上教官だ。

■V6・岡田准一主演! 「図書館戦争」

 原作の有川浩『図書館戦争』(角川文庫)と、それに続くシリーズは《別冊》も含めて全6作。映画版「図書館戦争」(東宝)が2013年に封切られたのを皮切りに、シリーズ各編を下敷きにしたテレビドラマ「図書館戦争 ブック・オブ・メモリーズ」(TBS)と映画第2弾「図書館戦争 THE LAST MISSION」(東宝)が2015年に公開された。
 メディア良化法が施行されて検閲がはびこり、本を読む自由・表現の自由が奪われた日本。全国の図書館は武装して、メディア良化隊の検閲から本を守っている。新入隊員の笠原郁はその身体能力を見込まれ、精鋭ぞろいのタスクフォースに配属。鬼教官の堂上篤にしごかれながら、本と表現をめぐる戦いに身を投じる──というのが原作・映画の両方に共通する基本設定だ。

 表現が規制され、言葉が狩られ、思想が弾圧されるディストピア。原作では身近な差別用語の問題から「庶民の無関心が表現規制を進める」ことの恐ろしさまで、実にリアルに描かれる。だがポイントは、そんなシビアな背景を綿密に構築しながら、本書はあくまで「爆笑ラブコメ」だということ。それもベタベタに甘い。横隔膜が痒くなるくらいベタ甘。なんせ、あとがきによれば著者のコンセプトは「月9連ドラ風で一発GO!」だったってんだから。

 だが、これが面白いのだ。本稿を書くのに、映画とのセリフの違いを確認しようと『図書館戦争』を開いたら、止まらなくなって一気にそのまま全6冊読んでしまった。もう何度も読んでいて、話の先などわかっているのに。それくらいこのシリーズは吸引力がある。テンポのいい会話やドタバタの恋愛模様に笑って、ここぞというところに差し込まれるシリアスな一言に揺さぶられ、知略に唸り、圧倒的なアクション場面に息がはずむ。読み終わったときには爽快ラブに心が温まるとともに、検閲社会への問題意識が核として残る。

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最終更新:7/19(水) 16:24
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