ここから本文です

大自然ドキュメンタリーが視聴者を惹き込むために使っているテクニック

7/5(水) 8:10配信

ライフハッカー[日本版]

あなたも心のどこかでは、大自然ドキュメンタリーが、自然界で実際に起きていることを忠実に描写しているわけではないことを、わかっているのではないでしょうか。つまるところ、ハリウッド映画で使われているテクニックやトリックの多くが、大自然ドキュメンタリーでも使われているのです。

【画像】大自然ドキュメンタリーが視聴者を惹き込むために使っているテクニック

あなたが映画制作に精通していて、ドキュメンタリーがどのように作られるのかを熟知しているなら、これから紹介するテクニックは特に驚くものではないかもしれません。でも、もしそうでないなら、大自然ドキュメンタリーでどのようなテクニックが使われているかを知ることで、今見ている映像が、自然界で本当に起きたことではないことを理解する助けとなるでしょう。最近、映画監督のSimon Cade氏が、誰もが目にするような映像でよく使われているテクニックを紹介していました。たとえば次のようなテクニックがあるそうです。

効果音を入れる:野生動物に近づくには、なるべく目立たないようにしなければなりません。そのために、音声の録音を犠牲にすることが多々あります。また、大自然ドキュメンタリーは望遠レンズを多用するため、そもそもそんなに遠くの音を録音することは不可能です。ですので、たいていは、スタジオで作られた効果音を後から挿入しています。


脚本に合わせて映像を編集する:野生動物の撮影は長期間に渡ります。つまり、映画製作者の手元に膨大な長さの映像が残るということです。製作者は撮影されたすべての映像素材から、実際には連続して起きていない出来事の映像をつなぎ合わせて、視聴者に見せたい一連のストーリーを組み上げます。(たとえば、二匹のオスが戦い、勝った者がメスを連れ去る、など)


物語をつくる:大自然ドキュメンタリーはよく、視聴者を惹き込むために、一匹の主人公(たいていは、かわいくて、ふわふわした動物)を応援するようなストーリーを構築します。あなたは感情移入しながら見ることになるでしょう。もちろん、ドキュメンタリーによっては、その捕食動物が餌を与えるべき赤ちゃんを映さなかったり、餌が獲れなかったときにそうした赤ちゃんに何が起きるのかを見せないものもあります。また、音楽も、ほかの映画と同じように、見る人の感情や、場面のトーンに影響を与えるために使われます。


かつては、大自然の中で傷ついたり、死んでしまう動物を描いたドキュメンタリーもありましたが(最も有名なものは、1958年にディズニーが製作した『白い荒野』)、動物に対する敬意や処遇はそれからかなり向上しています。また、ドキュメンタリーの中には、通常では撮影不可能なものを撮るために、スタジオなどに人工的な棲息環境をつくるものもあります(とても小さな生き物をタイムラプスで撮影する、など)。

Simon Cade氏が、大自然ドキュメンタリーは”フェイク”であると言っているのは、意図的な誇張だと思いますが、こうしたさまざまなテクニックが、見る人の野生動物への視点に影響を与えているのだとしたら、ドキュメンタリーのなかで”悪者”扱いをされていた動物が、生命の環(Circle of Life)のなかでいかに重要な役割を果たしているのかを、自分自身で調べてみるほうがいいかもしれません。


Heather Yamada-Hosley(原文/訳:伊藤貴之)

記事提供社からのご案内(外部サイト)

ライフハッカー[日本版]

株式会社メディアジーン

毎日更新中

ガジェットなどを駆使し、スマートに楽しむ仕事術「Lifehack」。「ライフハッカー[日本版]」では、その言葉を広義に捉え、生活全般に役立つライフハック情報を日々お届けします。