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見えないモノに気づく人、見逃す人はここが違う

7/5(水) 17:11配信

日経BizGate

見えているのに見えない状態

 情報革命の勃興により、ビジネスパーソンを取り巻く環境も、不確実で先の見えにくいものになってきている。さまざまなモノの見方が交錯し、激しく変化する為替市場のようだ。こうした先が見えにくい世界を相手にする場合、モノの見方は1つでないことが多い。ロジカルに最適解を求めようとしても出てこないのだ。

 そうした中をサバイバルし、勝ち残っていくビジネスリーダーはいったい誰なのか。彼らはどのような能力を持っているのか。そして、我々がそうした「ロジックを超えた直観力」(超ロジカル思考)を習得するにはどうすればいいのだろうか。

 ここでは、まず、目に見えないものが見えるようになるメカニズムについて理解するために、次のエクササイズに取り組んでもらおう。

【Exercise 1】
 右上の絵を見てください。ここにはネイティブ・アメリカンの横顔が描かれています。ところが、この絵をよく見ると、ネイティブ・アメリカンの横顔以外に別のものが描かれていることに気付きます。それは何でしょうか?

 どうだろうか。あなたはここに何が描かれているのか発見することができただろうか?

 筆者はよくセミナー会場で大勢の人にこの絵を見せる。最初に起立してもらった上でこの絵を示し、「ネイティブ・アメリカン以外のものが見えたら着席してください」というと、まず最初に5%ぐらいの人が着席する。この絵を見てすぐにそれが何かを発見できた人は、柔軟なモノの見方ができる5%ぐらいの人の中に属するといっていいだろう。

 その後、場内がシーンと静まり返る中で、1人また1人とネイティブ・アメリカンの横顔以外のものの存在に気づき、「あっ」とか「ああ」といいながら着席していく。数分が経過し、半分ぐらいの人が座ったところで動きが止まる。それでもまだ半分ぐらいの人は、それが何なのかを発見できずに、頭を左右にひねってみたり、手のひらを目の前にかざしたり、片目をつむってみたりしている。

 皆さんはこの絵の中に、ネイティブ・アメリカン以外のものを発見することができただろうか?

 実はこの絵の中には、エスキモーが描かれているのだ。背中を向けて後ろ向きに立ち、右の方にある暗い穴の中(氷の家の入り口)に向かって進もうとしている人の立ち姿に気づくことができただろうか。淵に毛皮がついたコートを頭からかぶり、右手を前に差し出している。

 この簡単な実験から何がわかるのだろうか。それは、「見えているのに見えないことがある」ということだ。ひとたびエスキモーの存在に気づくと、そこから先は自然にそれが見えるようになる。しかし、「あっ」と気づく瞬間を経験するまでは、それが見えているにも関わらず見えないという状況に置かれることになる。つまり、人が見ることのできる世界は、いつも同じではなく、また、人によっても違うのである。

 同じように世界を見ていても、新しい変化に気づく人と気づかない人がいるのはここに原因がある。

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最終更新:7/5(水) 20:15
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