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猫にお風呂は必要なのか?専門医に聞いてみた!

7/5(水) 19:10配信

サライ.jp

文/一乗谷かおり

猫がお風呂嫌いなのはよく知られています。もちろん、メインクーンのように水浴びが好きな品種の猫や、個体差でお風呂大好きという猫もいます。でも、水に濡れるのはちょっと…というのが一般的な猫の反応です。

とはいえ、換毛期で夏毛に入れ替わる時期ですし、フケが出る猫もいますし、夏はダラーっとフローリングに寝そべって暑そうにしていますし、やっぱり猫もお風呂、入った方がいいんじゃないの?と、つい思ってしまいます。

そこで、トリミングやシャンプーなども行なってくれる猫専門病院「マオキャットクリニック」の院長、高野のり子さんに話を伺いました。

■猫に体臭がないわけ

「そもそも、猫は肉球以外からは汗をかかないため、体臭がほとんどないのです。健康であれば、外で暮らしている野良猫でも臭くないのです」(高野さん)

高野さんによると、猫が臭くないのには、ちゃんと理由があるそうです。

犬と違って猫は、単独でハンティングをする動物。獲物に存在を気づかれないようそっと近寄り、一瞬の間にとびかかって襲います。いくら忍び足で近づいても、臭いが強いと獲物にバレてしまうため、できるだけ臭いが出ない体質だし、猫自身も臭いを発しないよう努力をしているのです。

「猫がよく身体を舐めているのも、毛繕いがてら、私はいませんよ~という演出のために、できるだけ臭いを消すために身体をぬぐっているのです。猫の舌の臭いがつきそうなものですが、そこは猫自身が猫的にナチュラルと考える臭いをキープしているつもり、ということです」

猫は臭いが身体につくことを嫌うものですから、シャンプーをしたらシャンプーの臭いが気になって嫌なはず。

「もし必要があって猫の身体を洗うことがあっても、動物専用で無香料のシャンプーを使った方がいいですね」

でも、そもそも猫の身体を洗う必要性は滅多にないと高野さんはいいます。

「コーニッシュレックスなど、ほとんど毛がなく、皮脂汚れが出やすい品種は例外ですが、ほとんどの猫は基本的にお風呂は必要ありません。泥や土、埃などの環境由来の汚れや排泄物などの自然な汚れ程度であれば、洗わなくても猫自身が舐めて綺麗にします」

■猫を洗うのは人間の都合 猫にはいい迷惑?

でも、野良猫を保護して家に入れる時は? 粗相をしてべとべとになってしまったら?

「人間が自分の住む空間を汚されたくない、一緒に住む上で猫にも綺麗でいて欲しいと思うのであれば、濡れタオルなどで拭いてあげるだけで充分です。ノミなどの虫は専用の薬で取りますし、毛玉などもお風呂に入れるよりもブラッシングの方が効果があります」

むしろ、洗って生乾きの状態でいて、風邪をひかせてしまう方がよほど猫にとってかわいそうだと高野さん。

「ドライヤーが嫌いな猫もいます。猫が自分で舐めるにしても通常のグルーミングより時間がかかって、風邪をひいてしまうこともあります。人間がびしょ濡れの服のままでいるのと同じですから。乾きも早い濡れタオルがオススメですね」

下痢でうんちまみれになってしまっても、汚れている部分をお湯ですすいだり濡れタオルでぬぐえば充分。嫌いなことを無理強いして、余計なストレスを与えるのはかえってよくないそうです。

では猫のフケ対策はどうしたらいいのでしょうか?

「細かいフケは普通のフケで、おそらくその猫ちゃんがあまり毛繕いが得意ではないため出てしまうのだと思います。

人間でも“烏の行水”のような入浴時間の短い人がいますが、猫も丹念に身体を舐める猫と、ささっと済ませる猫がいます。ささっと派の猫はどうしてもフケが残りやすくなってしまうので、気になるのであれば飼い主さんが濡れタオルで拭いたりブラッシングしたりしてフォローしてあげましょう。

洗うと油分が取れて乾燥肌になり、余計にフケが出やすくなります。大きな塊のフケは皮膚病の可能性がありますので、病院に行った方がいいですね」

■特殊な事情であればむしろ病院へ

では、どうして高野さんのクリニックでは猫のシャンプーも受け付けているのでしょうか。

「真菌など、皮膚に疾患のある猫の場合、塗り薬と内服薬で直しますが、ひどい状態でしたら体中の毛を刈って、薬浴させる必要もあります。副作用が出る内服薬は長期間飲ませ続けるわけにはいきませんので、治療期間を短縮するためにシャンプーをします」

真菌以外でシャンプーを使う場合は、工業油などで汚れてしまった場合くらい。そうした特殊な事情でもない限り、猫は基本的に洗わなくていいのだそうです。

猫のお風呂に関する高野さんのアドバイスをまとめると、このようになります。

(1)何もしない
(2)濡れタオルで拭く
(3)濡れタオルではすまない汚れは、お湯で気になる箇所だけすすぐ
(4)真菌による皮膚病を患ったり工業油などがついてしまい、どうしても全身を洗う必要がある場合は動物用無香料シャンプーを使う

ただ(4)のような特殊な事情がある場合は、自分で解決しようとせず、動物病院にまず相談して欲しいとのこと。

年をとって自分ではきちんとグルーミングができなくなってしまった猫は、濡れタオルでお手伝いをしてあげたり、病院でお尻周りなど汚れた場所の毛をトリミングしてもらうのがいいそうです。

大切な愛猫だからこそ、余計なストレスを与えず、一緒に気持ちよく過ごせるよう適切な方法でサポートできればいいですね。

【猫の病院 マオキャットクリニック】
住所:埼玉県春日部市浜川戸2-13-22 
電話:048-763-5628
受付時間:9時30分~11時45分、16時~18時45分(日曜日は午前中のみ)
休診日:水曜、祝祭日
アクセス:東武野田線八木崎駅より徒歩約5分

文/一乗谷かおり

最終更新:7/5(水) 19:10
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