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サオリン、カナ…世界と戦える選手を育てる下北沢成徳・小川監督の教え

7/5(水) 17:55配信

webスポルティーバ

シリーズ・部活の現場に行ってみた!(3)
◆名門・下北沢成徳の自由な指導 【後編】

 東京の下北沢成徳高校バレー部の練習風景は、他の強豪校とはだいぶ違う。小川良樹監督は練習中に直接選手に声をかけたり、ボールを出したりすることはない。現2年生エースの石川真佑(全日本男子の石川祐希の妹)らが汗を流す中でも、小川監督はコートの片隅にイスを並べ、そこに座って練習を静かに見守っている。

【写真】成徳を常勝軍団に押し上げた小川監督(前編より)

 学校を訪れたときに目についたのは、フィジカルトレーニングに割く時間が長いことだった。成徳のバレーは「パワーバレー」とも言われ、全日本に名を連ねた大山加奈や荒木絵里香に代表されるように、「テクニカル」よりも「パワフル」という印象が強い。小川監督は、フィジカルトレーニングを重視する理由についてこう明かした。

「理にかなった動きをするには、高い技術を身につけなくてはいけない。それに対して体の強さがあれば、細かい動きはさておき、自分の体を思い通りコントロールすることができる。それなら、先に体を強くするほうが、選手は力を発揮しやすいのではないかと思っています」

 いかに理想的なフォームがあっても、入学当初から選手全員にそれをたたき込むのには違和感があるという。「それもひとつの方法なのかな」と思う一方で、「骨格や筋力のつき方、動かし方に個人差があるのに、フォームは全員同じ」であることは受け入れられなかった。完全に間違った動きでなければ、選手によってフォームが違っても問題ないというのが、小川監督の考えだ。

 選手が「体をこう動かしたい」というイメージ通りに動けないのは、体の使い方が下手なケースと、体の機能をうまく活かせないケースがある。体の使い方についてはフォームを修正することで対応できるが、体の機能をうまく活かせないのは、稼働しなければならない筋肉がうまく動かない状態にあるためで、「それを改善するにはフィジカルトレーニングが必要」だと小川監督は話す。しかしそれが、選手のスカウトに影響することもあるそうだ。

「中学生の選手をスカウトする時に嫌がられることはけっこうありますよ。メディアの取材などで、ウチの練習内容はバレてますから、『私、フィジカルトレーニングは嫌いなので』『走り込みは苦手』といった理由で断られたことが何度もあります。今は、それなら仕方ないなと思えるようになりましたけどね」

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