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エージェンシーはなくならない? 4つの立場から見る現状:AWA2017レポート #2

7/6(木) 8:10配信

DIGIDAY[日本版]

誰も炎上する広告を作りたいとは最初から望まないだろう。

世界最大の広告の祭典「Advertising Week Asia 2017(5月29日~6月1日、東京 六本木ミッドタウン)」では、メディア、ブランド、テクノロジー、広告プラットフォームの各分野で、多くのセッションが提供された。そのなかから、本記事では「クリエイティブ運営の新しいモデル」というセッションから、クリエイティブを取り巻く環境が大きく変化しているいま、社内スタジオをもつブランドの課題、クリエイティブをサポートするエージェンシーの役割、そしてチームビルディングについて意見を交えた内容をまとめた。

登壇したのは、資生堂のグローバルコピーディレクター、ディミトリオス・ペトサス氏、ピュブリシス・ワン・ジャパン(Publicis One Japan)のヘッド・オブ・コンテンツプロダクション、ブレンダン・J・クラビッツ氏、デロイトデジタル(Deloitte Digital)のクリエイティブディレクター、松坂泰成氏、INAMOTO&CO.の共同創業者、レイ・イナモト(稲本零)氏の4名。それぞれの立場でのクリエイティブ運営の視点について語り合った。

社内にクリエイティブ機能をもったブランド

資生堂で長年クリエイティブに関わってきたペトサス氏は、インハウスのプロダクションをもつことのメリットにコスト面をあげる。しかし、コスト面で効率的であっても、「社内では宣伝・広報部とマーケティング部は、ある意味、エージェンシーとクライアントのような関係だ。社内コンセンサスを得るときにそれが自分の意見と一致することは非常に少ない」と、社内で働くクリエイティブスタッフとしての本音をいう。

とはいえ、インハウスの場合、一度プロジェクトが決定すれば、とても迅速に制作過程を進められるとペトサス氏。エージェンシーが入る場合よりも関わるレイヤーが少ないため、よりスピーディーに進行できるのだ。「インハウスのプロジェクトの場合、代理店が入る場合よりも大きなことができる。そして、それはよりオーガニックなものだ」。

これに対して、サンフランシスコのエージェンシー、AKQA やR/GAのトップを歴任してきたイナモト氏は、ブランドがインハウスのクリエイティブ機能をもつことについて、「短期間でブランドが利益を得やすいというメリットはある」という。「しかし、予算によってクリエイティブを決定させようとするならば、(インハウスで制作進行するとなると、常に予算に条件を引っ張られやすいため、)クリエイティブの幅が狭まり、結果的に利益を失うことになる」とも。

では、ブランドマーケターは社内のクリエイティブチームとどう向き合うべきなのか。また、エージェンシーは広告主に対してどのような姿勢で接していくべきなのか。

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