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【月刊『WiLL』(8月号)より】錦の御旗をふりかざす国連屋の知恵袋

7/6(木) 9:00配信

WiLL

“特別報告者”という妖怪

「日本では政府がニュースメディアを抑圧し、報道の自由を制約して、政権批判を抑えている」──
 いまの日本でこんな指摘をしたら悪い冗談だと思われるだろう。目の前の現実とはあまりに異なるからだ。
 朝日新聞の連日の安倍晋三首相叩きの大キャンペーンをみればよい。TBSテレビの連夜の自民党政権糾弾の偏向報道・論評をみればよい。政府や権力を叩くという新聞やテレビの活動の自由がこれほどあふれている国は世界でも珍しいだろう。
 ところが国連の特別報告者と呼ばれるアメリカ人の学者が日本は言論抑圧の国、表現の自由が踏みにじられていると断じる「報告」を国際的な場で喧伝するのである。
 国連人権理事会の「表現の自由」に関する特別報告者とされるアメリカ人、デービッド・ケイ氏は6月12日、ジュネーブの同理事会で日本の状況について報告した。報告は基本的に日本では政府が報道の自由を抑圧しているという趣旨だった。
 同じ国連特別報告者とされるマルタ出身のジョセフ・ケナタッチ氏が五月下旬、日本の野党向けに国会で審議中のテロ準備罪法案への反対を表明する書簡を発表した。内容はこの法案の実態を誤解し、一方的に反対を述べていた。
 国連の特別報告者とはいったいなんなのか。
 日本の国政や外交を不当に揺さぶり、傷つける妖怪のようである。妖怪などという特殊な表現を使うのは、相手の恐れに乗じて勝手に出没し、悪意をまきちらす存在だからだ。
 この国連特別報告者といえば、日本は過去にも手痛い打撃を不当に受けた歴史がある。慰安婦問題に関する特別報告者ラディカ・クマラスワミ氏の活動と報告だった。
 1996年にまとめられたクマラスワミ報告は慰安婦問題について「日本軍による組織的な強制連行」や「性的奴隷」という虚構を事実のように提示して、吉田清治虚偽証言をも有力な資料として使っていた。
 この虚構の報告は国際社会ではいかにも国連全体としての公式見解のようにも受け取られ、日本の政府も国民も測りがたいほどの被害を不当に受けた。
 つい最近では2015年10月、国連特別報告者のオランダ人女性が来日して、一定の「調査」の後、記者会見で「日本の女子生徒の13%が性的な援助交際をしている」と明言した。日本側がなにを根拠にと、反問すると、同報告者は発表がまちがっていたと主張を撤回した。なんともお粗末な一幕だった。
 要するに国連特別報告者というのは日本にとって鬼門なのである。危険で有害な存在だともいえる。
 しかし世界の平和や各国相互の友好や理解を強めることを目的とする国際連合がなぜこんなところに、こんな形で顔を出すのか。そしてなぜ、その「報告」が虚偽であっても当事国の日本にもそれなりの大きな影響を与えてしまうのか。
 こうした疑問への答えを特別報告者の構造的な解説や日本側での国連への認識の分析によって探査してみよう。
 まずこれらの日本にかかわる特別報告者たちに共通するのは日本自体へのきわめて敵対的な政治スタンスである。より正確には日本国民の多数派が支持する時の日本政府への政治的糾弾だといえる。だから反日と呼んでも的外れではない。
 もう一つの特徴は特別報告者たちが日本側の反政府勢力と結びついている点である。日本の外の反日勢力との結託もよくある。

《続きは本誌にて》

古森義久(産経新聞ワシントン駐在客員特派員)

最終更新:7/6(木) 9:00
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