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小田急、保存ロマンスカーなど一部を解体へ

7/6(木) 15:43配信

東洋経済オンライン

 小田急電鉄が、車両基地に保存している歴代ロマンスカーなどの保存車両を一部解体することが7月6日、明らかになった。2018年3月の複々線化完成に伴う増発のため、車両の収容スペースが不足することが理由。小田急は「苦渋の決断。保存している車種は必ず残していくという前提で、複数ある車両については一部を解体することにした」と説明している。

【写真】2006年に引退した9000形。保存しているのが1両のみのため、解体はしない

■同一車種の一部を解体

 現在、小田急が保存している引退車両は全部で8形式。特急ロマンスカーが3000形SE、3100形NSE、10000形HiSE、20000形RSEの4形式、一般車両がモハ1形、2200形、2600形、9000形の4形式で、ロマンスカー全車種と2200形は複数の車両を保存している。3000形は新幹線の開発にも影響を与えた歴史的な車両で、そのほかの車種も、鉄道愛好家団体「鉄道友の会」が優秀車両に贈る「ブルーリボン賞」や「ローレル賞」を受賞した車両がほとんどだ。

 これらの車両は、3000形SE車が海老名車両基地(神奈川県海老名市)の専用保管庫にある以外は喜多見電車基地(世田谷区)に置かれている。6月下旬、10000形HiSEが喜多見から大野総合車両所(神奈川県相模原市)に回送され、何らかの動きがあるのではと鉄道ファンの話題を呼んでいた。

 一部車両を解体するのは、6両ある3100形、3両ある10000形と20000形、2両ある2200形の4形式。3000形も5両あるが、今回は喜多見電車基地のスペース確保が理由のため、同形式については「具体的には決まっていないが、現状のまま」(小田急)という。

 関係者によると、3100形は先頭車2両と中間車1両、10000形は先頭車1両、20000形は先頭車と2階建て中間車1両、2200形は1両を残す予定だ。展望室のあるロマンスカーの先頭車や2階建て車両などの特徴ある車両は少なくとも1両ずつ残ることになる。来春の新型ロマンスカー登場にともなって引退する見込みの7000形LSEについては「現時点では明確に答えられない」(小田急)としている。

 保存車両の一部解体は、2018年3月の複々線化に伴うダイヤ改正で列車を増発するため、車両基地に収容スペースが必要になることが理由。同社によると、今後の保存場所については検討中で具体的には決まっていないが「一部はやむを得ず解体するものの、歴史的価値があり人気の高いこれらの車両はしっかり後世に伝えていきたい」と話す。

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