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病気・ケガで働けない! ピンチのときのお金講座

7/7(金) 7:47配信

NIKKEI STYLE

 こんにちは。経済エッセイストの井戸美枝です。いよいよ夏。熱中症や夏風邪など、体調を崩さないように気をつけたいものです。とはいっても、人生何が起こるかわかりません。病気やケガで仕事を休まなくてはならないこともあるでしょう。そんなとき、できるだけお金の心配はしたくないですよね。
 今回は、もしも病気やケガで働けなくなってしまったとき、どんな公的な保障があるのかについてご紹介しましょう。記憶の片隅に「こんな制度があるんだ」ということを置いておけば、いざというとき焦らずにすみます。また、公的な保障を知っておくことで、必要以上の保険に加入していないか、保険料を払いすぎていないかチェックすることもできます。
 それでは早速見てみましょう。

■医療費は1カ月ごとに上限がある「高額療養費制度」

 まずは、病気やケガの治療にかかる費用をチェックしましょう。
 日本では国民全員が健康保険に加入しています。毎月保険料を支払うかわりに、病院の窓口などで支払うお金はかかった費用の3割ですみます。
※小学校に入学する前の子どもの自己負担額は2割(自治体によっては無料)、70歳以上75歳未満の方も2割負担です(現役並みの収入があれば3割)。

 この3割の自己負担額にも、上限が1カ月ごとに設定されています。これが「高額療養費制度」です。
 上限はそれぞれの収入によって異なりますが(図1参照)、この限度額を超える医療費を支払った場合、申請すれば差額分を返金してもらうことができます。



 標準報酬月額は、簡単にいうと「毎年4~6月のお給料を平均して、段階ごとに分けられた等級表にあてはめたもの」。
 例えば年収が370万~770万円の場合は、標準報酬月額でいうところの28~50万円の等級にあたりますので、医療費が100万円かかった場合でも自己負担限度額は8万7430円です。


 ここで知っておくと便利な情報をひとつ。
 図2のように医療費が100万円もかかったケースですと、払い戻されるとはいえ30万円の出費は厳しいですよね。そんなときは加入している健康保険に申請して「限度額適用認定証」をもらっておきましょう。この認定証を病院の窓口で提示すれば、支払いは高額療養費制度の自己負担限度額までとなります。立て替える必要がなくなるのですね。

 ただし、この高額療養費制度が適用されるのは健康保険の適用内の治療であることが条件です。ほとんどの病気やケガは、健康保険の適用内の治療ですみますが、先進医療(大学病院や保健機関で開発された最新の医療技術の中で厚生労働大臣が認可したもの)などの治療を受ける場合は全額自己負担となります。
 後述しますが、こうした万が一の備えとして民間の保険が有効となるかもしれません。

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最終更新:7/7(金) 7:47
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