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疾病リスクを下げる歩き方 「夕方」の速歩きが最適との指摘

7/7(金) 11:00配信

NEWS ポストセブン

 東京都健康長寿医療センター研究所の青柳幸利氏(運動科学研究室長)は、2000年から群馬・中之条町に住む人々を対象にした大規模追跡調査を行ない、身体活動と病気リスクなどの関係を調べる「中之条研究」を続けてきた。これは海外から「奇跡の研究」と称賛されるほどである。

 同研究では中之条町で暮らす65歳以上の全住民5000人を対象に、運動や身体活動の状況、食生活、睡眠時間、病気の有無などを聞く詳細なアンケート調査を年に1回行なって、健康状態を綿密に調べる。

 中之条研究で蓄積された膨大なデータから明らかになったのは、「歩くことは健康に良い」とするこれまでの“常識”が崩れたことだ。

 これは「歩く“量”だけでなく“質”にも注意を払うべき」ということであり、「歩数が多いほどいい、運動は激しいほどいい、という考えは誤り」「1日1万歩が健康の秘訣、は誤り」だという新常識である。

 その新常識とは、〈1日8000歩+中強度の運動20分〉が健康長寿をもたらすということだ。青柳氏はこの水準を「黄金律」と呼んでいる。

 また、青柳氏は疾病リスクを下げるのに筋トレは必要ないとする。しかし、「仮に速歩きができないほど筋肉が減少している人であれば多少の筋トレが必要でしょう。高齢者の場合、5m歩く時間を計って5秒以上かかるなら専門家の指導を受けて多少、筋力をつけていくべきです」と付け加えた。

 さらに速歩きする時間帯は、「夕方」が最適だと説明する。

「人間は体温が下がると免疫力が低下して、病気にかかりやすくなる半面、体温が1度上がると免疫力は60%アップします。

 基本的に人間の体温は起床時が最も低く、夕方にピークを迎えてから就寝に向かって低くなる。夕方に速歩きをすると体温が上がり、就寝時の体温も高くできる。それにより平均体温が上がるので、免疫力の向上、健康維持につながる」(青柳氏)

 中之条研究で導き出された黄金律に、自身の生活を近づけていく上で重要なツールとなるのが、研究の中でも用いられる「活動量計」だ。

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