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パブリッシャーたちは、なぜアドテクを内製しないのか?:「締める首が必要だから」

7/7(金) 7:10配信

DIGIDAY[日本版]

パブリッシャーのアドテクベンダー依存は、やめるのが難しい習慣だ。

ベンダーが売上を侵食し、ページの読み込みも遅くしていることから、パブリッシャーたちは、ベンダーをぜひとも追放して、自社のテクノロジースタックをもっと強力にコントロールしたいと考えている。しかし、サードパーティに代わる独自製品を開発可能な強力な技術チームを抱えるパブリッシャーでも、依然としてテクノロジースタックにたくさんのベンダーが入り込んでいる。開発した製品の管理と修正のためにエンジニアにお金を払うのがいやで、不具合があればいつでもすぐに修正してくれるリソースが欲しいというのが、その理由だ。

パブリッシャーのあるプロダクト責任者は、なぜアドテクの一部をアウトソースするのかと問われて、「何かが失敗したときに、締める首が必要なことがある」と、匿名で語る。

中核事業に基づく判断

アドテクを自社開発するかどうかを決める際、パブリッシャーは自社の中核事業に基づいて判断をする。インターネット調査企業コムスコア(comScore)の調査でトップ100に入っている、動画に注力しているパブリッシャーの関係者によると、このパブリッシャーは動画ベンダーのブライトコーブ(BrightCove)とネイティブ広告ベンダーのシェアスルー(Sharethrough)に代わる製品を開発したが、これは、ネイティブ広告と動画がこのパブリッシャーのビジネスモデルの大部分を占めていることと、動画とネイティブ広告は成長の一途だと見ているため長期的に投資の元が取れると判断したからだという。一方で、このパブリッシャーはディスプレイインベントリー(在庫)のためのアドサーバーの独自開発は断念した。

「独自サーバーの開発をうちはできるのか? もちろんできる。しかし、変化しやすいビジネスで、私は関わりたくない。広告配信はGoogleに譲ろう」と、この人物は語った。

このパブリッシャーは動画ベンダーを置き換えたわけだが、売上を動画に依存していないパブリッシャーは、内製化する技術的能力があっても、自社製プレイヤーに投資するインセンティブがほとんどない。カフェメディア(CafeMedia)とアウトサイド・マガジン(Outside Magazine)の関係者によると、両者がJWプレイヤー(JW Player)やウーヤラ(Ooyala)といった動画ベンダーを使い続けているのはそれが理由だという。

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