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劇団☆新感線『髑髏城の七人』Season鳥

7/7(金) 11:31配信

中央公論

客席が回転する!

 演劇の常識を超えた「体感型演劇」とでも呼ぶべき新たなステージが誕生した。一三〇〇人を収容する客席全体が回転し、客席を取り囲む舞台上のスクリーンにはプロジェクションマッピングで風景を映し出すことも可能だ。どこか遊園地のアトラクションにも似た没入感が体験できる。
 この劇場の面白さを最大限に活かすのは、年間二〇万人もの動員を誇る劇団☆新感線だ。劇団の代表作『髑髏城の七人』(中島かずき作)を《花》《鳥》《風》《月》の四つのシリーズごとにキャストを替え、脚本・演出にも手を加えて、何と一年三ヵ月上演し続けるという。こけら落としとなった《花》では、三月三十日から小栗旬や山本耕史らが大活躍し、満員御礼で六月十二日に千秋楽を迎える。大劇場を満杯にして文字通り回し続ける劇団☆新感線のパワーには驚嘆させられる。
 続く《鳥》では、主人公・捨之介を阿部サダヲが演じる。豊臣秀吉の天下を覆そうと企み、関東髑髏党を率いる天魔王(森山未來)が敵役だ。味方か敵かわからない無界屋蘭兵衛を演じるのは早乙女太一。松雪泰子が、花魁・極楽太夫を演じるのも魅力だ。出演はほかに池田成志、梶原善など。
 演出家・いのうえひでのりの名前をとって「いのうえ歌舞伎」とも称されるこの公演は、効果音と照明を駆使した派手な立ち回りが特徴だ。「これぞ現代の歌舞伎」と賞賛した市川染五郎が二〇〇四年の『髑髏城の七人~アオドクロ』に主演したという経緯もある。
 スクリーンが開くとステージが現れる。あちこちに装置が用意されており、舞台転換の時間ゼロのスピーディな展開は観る者を飽きさせない。

6月27日(火)~9月1日(金)
東京・豊洲、IHIステージアラウンド東京

(了)

河合祥一郎 東京大学教授

最終更新:7/7(金) 11:31
中央公論

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