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迫る豪雨の危険、判断のポイントは

7/7(金) 10:40配信

NIKKEI STYLE

 九州北部が梅雨前線にともなう記録的な豪雨に襲われ、被害が出ている。高気圧、前線の位置、南海上の台風の卵など豪雨につながる要素がすべてそろっており、警戒を要する典型的なパターンだ。自分の住む場所が豪雨になるかどうかは、なかなかわからない場合が多いが、差し迫る危険の度合いを大ざっぱにでも判断するための7つのポイントをまとめた。

 まず気をつけたいのは、「前線は決して1本の線ではない」ということだ。幅が数百キロメートルあることも珍しくなく、「前線帯」といった方が実態に合っているかもしれない。天気図と気象衛星「ひまわり」の雲画像を見比べてみると、このことは一目瞭然だろう。そして、予想天気図の前線の位置にも誤差がある。多少前線が上下したからといって、それに連動して雨域が去ってくれるとは限らない。

 次のポイントは、「梅雨前線にともなって雨が降りやすいのは前線の南側である」という規則性だ。前線の北側と南側のどちらで雨が降りやすいかと聞かれたら、北側と答える人の方が多いのではないか。そんな「常識」が広がっているようにみえるが、残念ながら間違いだ。

 昔の理科の教科書や天気図の解説書などには、よく前線と雲や雨域との関係が図解されていた。たとえば温暖前線ならその前面、寒冷前線なら後面に雨域があった。梅雨前線のような停滞前線の場合はあまり明確ではなかったが、前線の北側に雨域が描かれていることが多かったように思う。これが、多くの人の誤解の一因だろう。

 梅雨前線には南から暖かく湿った空気が流れ込む。このため、前線帯の南の端あたりに「水蒸気前線」とも呼ばれる、上昇気流で雲が発達しやすい領域が発生する。逆に北側は比較的空気が乾いていることも多く、まとまった雨域は広がらない。

 3つ目のポイントとして「前線付近で風のぶつかりあう場所は特に注意が必要だ」ということを挙げておきたい。ぶつかるといっても、南風と北風のように、正反対の風向きを意味するわけではない。

 前線の南側はどこでも一様に南風が吹いているのではなく、太平洋に勢力を広げる夏の高気圧の張り出し方など気圧配置によって風向きはかなり変わる。今回の九州北部の豪雨の場合は、東シナ海を渡ってきた西よりの風と、太平洋高気圧の縁をまわるように吹く南よりの風が九州北部付近でぶつかった。風が合流すれば行き場を失って上昇し、雲を発達させる。

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最終更新:7/7(金) 10:40
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