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ついに開業したパリのスタートアップ施設「Station F」──テック界の巨人たちが、そこから見据える欧州の「ディープテック」大競争

7/7(金) 12:11配信

WIRED.jp

世界最大のスタートアップキャンパスと称されるパリの「Station F」が本格開業した。マイクロソフトやフェイスブックはここでスタートアップを支援し、AIなどの「ディープテック」開発を加速させようとしている。躍り出たフランスが、イギリス、ドイツが存在感を発揮するテックの欧州情勢を変えるのか。

「フレンチテック」はどこから生まれる? パリのスタートアップエコシステムに潜入してわかったこと

2017年6月29日にパリでオープンしたコワーキング(共働)ベース「Station F」は、世界最大のスタートアップ・キャンパスを自称している。

1929年に建設された旧鉄道駅を改装したStation Fは、床面積が3万4,000平方メートル。小さな企業1,000社、イヴェントスペース8つ、メーカースペース(高度な工作機械を備えた共同作業場)1つが収まる広さである。

マイクロソフトがやりたいこと

ここで存在感を放っているのがIT界の巨人、マイクロソフトだ。同社は集まってくるスタートアップを支援することで、人工知能(AI)の開発を加速させたいと考えている。具体的には、科学技術やビジネス感覚などあらゆる分野にまたがる専門知識を提供しながら、スタートアップがAI分野の投資家や指導者、研究者たちとつながれる環境づくりを進めている。それによって、スタートアップがAI分野の新しいアイデアを具現化できるようにするのが狙いだ。

マイクロソフトのグローバル・セールス・マーケティング&オペレーションのEVP兼プレジデントであるジャンフィリップ・クルトワによる投稿によると、まずは5つのスタートアップを同社のプログラムに迎え入れ、Recast.aiというプラットフォームを始めることになるという。このプラットフォームを使うことで開発者は、「インテリジェントボットの開発・トレーニング・展開・監視」を行うことができる。クルトワは、このプログラムの1年目でマイクロソフトが、100社のスタートアップを支援したいと考えていると述べた。

マイクロソフトはフランスのスタートアップにまつわるエコシステムに数年前から注目しており、すでに3,000社のスタートアップの拡大を支援してきたと、クルトワは述べている。その多くは、自社のクラウド基盤「Microsoft Azure」をスタートアップのサービスに統合するという方法で行われている。

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最終更新:7/7(金) 12:11
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