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現代音楽とポップスを融合させた「ブクガ」 最新曲の深遠な美意識と世界観。

7/7(金) 17:00配信

otoCoto

現代音楽とポップスを融合させた“現音ポップ”を標榜するMaison book girl(=メゾンブックガール、以下「ブクガ」)のニューシングル『412』について、音楽ライター・石川真男がレビューする。


一体どこまで進化していくのであろうか。そもそも様々な意味での“規格外”のグループであるが、作品リリースやライヴを経るたびに、さらにその“外側”へと打って出てている印象だ。この度リリースされるニューシングル『412』においても、再び大胆な一歩を踏み出している。

コショージメグミ、井上唯、和田輪、矢川葵からなるこのガールズユニットは、2014年11月に活動をスタートさせ、インディーズでアルバム1枚、EP1枚を残した後、昨年11月にシングル『river』でメジャーデビューし、今年4月にはメジャー1stアルバム『image』をリリース。また、これまでに2度のワンマンライヴをソールドアウトさせ、さらに今年4~5月には全国ツアーを成功裏に収めている。

このようにグングンとステップアップしている彼女たちだが、その表現はますます先鋭化を極めている。変拍子を多様した複雑なアンサンブルや、聴き手のイマジネーションに解釈を委ねるような難解な詞は、デビュー当時から貫かれているものだが、作品を提示するたびに、そこに新たな要素を加えることでその斬新なスタイルや世界観を一層深化させてきた。例えば、複雑なリズムの上に敢えて爽やかなメロディを乗せてみたり、端正に構築されていたリズムに新たにグルーヴやスウィングを加えてみたり…。そうしたアーティスティックなこだわりは、今年5月9日赤坂BLITZで行われたツアーファイナル公演で、楽曲とパフォーマンス、映像や舞台演出が一体となった、驚くべき“アート作品”となって結実している。

そんな彼女たちが早くも“次の矢”を放ってきた。『412』と題されたこのシングル。前作『river』同様、『412』はあくまでシングルの“表題“であり、そこにはリード曲「rooms」、プロデューサーのサクライケンタがMaison book girlのために最初に制作した楽曲「last scene」の2017 ver.、そして恒例のコショージメグミのペンによる詞のポエトリーリーディングが収録されている。

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最終更新:7/7(金) 17:00
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