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カープ新守護神・今村猛。「中継ぎキャプテン」の責任感は変わらない

7/7(金) 11:31配信

webスポルティーバ

 9回のマウンドがだいぶ板についてきた。セ・リーグ首位を走る広島だが、開幕から“勝利の方程式“の再編を繰り返すなど、投手のやりくりが安定しない。そのなかで、新たな守護神に定着したのが、今村猛(いまむら・たける)だ。飄々(ひょうひょう)と投げる姿は、持ち場を抑えに代えた今も変わらない。

■名打撃コーチが言う。「広島と阪神のバッターには決定的な差がある」

 昨季34セーブの中崎翔太が、開幕直後の4月10日に右腹部の違和感で戦列を離脱。そこで空席となった抑えのポジションとして白羽の矢が立ったのが、今村だった。

「やることは変わらない。任されたイニングを抑えるだけ」

 チームの勝敗の行方を託されても、これまでと変わらずマウンドに上がる。そして淡々と仕事をこなす。5月19日の中日戦以降、セーブ失敗はなし。また、6月6日の日本ハム戦から無失点投球を続けている。

 入団からここまで、日本代表として2013年のWBC(ワールド・ベースボール・クラシック)に出場するなど輝かしい実績を残しながら、チームではスポットライトを浴びる立場ではなかった。

 2009年のドラフト1位で入団してから8年目を迎える。清峰高校(長崎)時代にセンバツで優勝を果たした右腕は、1年目から一軍のマウンドに上がり、先発で2試合に登板。2年目の2011年には4月16日の巨人戦で、先発のジオ・アルバラードの負傷降板で巡ってきた緊急登板の機会にプロ初勝利をマークした。しかし、その後は先発で勝てないまま、6月上旬からは中継ぎに配置転換。以降、今村の居場所はブルペンとなった。

 投手として、先発への思いは当然ある。だが、それ以上に“求められる場所“こそ、自分の生きる場所だと信じて投げてきた。

「チームに必要とされれば、それでいい。先発陣が揃っているのなら、足りない中継ぎで投げればいい」

 入団2年目、20歳になったばかりの頃から、チームのことを第一に考えられる芯の強さがあった。

 キレのある球に、強心臓、なにより疲れを見せないタフネスぶりは、中継ぎというポジションで最大限に力を発揮した。若くしてセットアッパーの座に就き、抑え不在時には代役も務めた。2年目の2011年から54試合、69試合、57試合と3年連続50試合以上に登板。前述のように、2013年には日本代表としてWBCにも出場している。

 下支えする役割を担い、自身も意気に感じて投げてきた。次第に体に歪(ひず)みがきていることは感じていたが、それでもチームのために投げ続けた。そして、気がつけば無理がきかなくなっていた。

 右打者の外角低めに伸びるように決まっていたストレートのキレが落ちてきた。生命線であるストレートの精度悪化は、投球を苦しくした。

 投球内容は残酷なまでにはっきりと数字に表れている。2014年は17試合、2015年は21試合の登板にとどまり、二軍で過ごす時間が増えた。

「体が以前と違う。前と同じような投球をしようとしてもできない。今の体の状態でできることを考えていかないといけない」

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