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イエレンFRB議長は株高への警戒感を示すか? 

7/7(金) 16:01配信

会社四季報オンライン

 米FRB議長は年2回、2月と7月の中ごろ、議会で経済・金融情勢と金融政策運営について説明することになっている。7月12日に下院、13日に上院でそれぞれ証言が行われる。この定例議会証言は1999年まではハンフリー・ホーキンズ法(1978年制定)という法律で義務付けられていた。同法は2000年に失効したが、現在でもFRBが果たすべきアカウンタビリティの一環として継続されている。

 今回の議会証言で注目したいのが、FRBの株価動向についての考え方だ。というのは、最近、米金融当局者から株高への警戒感を示唆する発言が相次いでいるためだ。

■ ロンドンのイベントで資産価格に言及

 イエレンFRB議長は6月27日のロンドンでのイベントで、資産価格についての質問に答え「資産のバリュエーションは株価収益率(PER)といった一部の伝統的尺度を使えば幾分高いが、適切なバリュエーションについて私は論評するつもりはない。こうした比率は長期金利に左右されるはずだ」と指摘した。

 また、フィッシャーFRB副議長も同じ日の講演で「株価収益率は過去最高水準に近い」「資産市場ではリスク志向の顕著な高まり」とし、バリュエーションの上昇は、投資家のリスクテーク志向の高まりを反映していると指摘した。そのうえで「リスク志向の明白な高まりはこれまでのところ、金融システム全般のレバレッジの増加につながっていないが、注意深い監視が妥当だ」と述べた。

 さらに、サンフランシスコ連銀のウィリアムズ総裁も、インタビューで「株式相場はガス欠の中で走り続けているようだ。非常に堅調であるが、米経済へのリスクであることは明確だ。何らかの調整が起こる場合にわれわれは備え、対応しなくてはならない」と述べた。

 図1でみる通り、2014年頃から企業収益が伸び悩むなかにあって株価だけが上昇した。金融緩和によるカネ余りが株価を押し上げたという理屈付けはできた。現在、緩和スタンスは徐々に修正されつつあるが、それでも長期金利が比較的低位で安定しているため、できるだけ高い利回りを求めようとする投資資金が株式市場に流れやすい状態とも言える。

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