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謎に満ちた日本最古級の石碑3つ!「上野三碑」を訪ねてみた

7/8(土) 17:10配信

サライ.jp

文・写真/佐竹敦

上野三碑とは、飛鳥時代・奈良時代に造立され、今も古代上野国(現在の群馬県)に現存している、日本最古級の石碑「山上碑」「多胡碑」「金井沢碑」の総称です。

日本国内に現存する平安時代以前の古碑は、18例に過ぎないとされていますが、その3つがいずれも現在の高崎市内にあるのです。半径わずか1.5キロの中に、古代史の一級史料である日本最古級の石碑が三つも集中していることはきわめて特筆されるべきことであり、上野三碑はその歴史的価値の高さから、いずれも国の特別史跡に指定されています。

それでは実際に上野三碑を訪ねてみましょう。まずは山上碑から。

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山上碑はその名の通り「山の上」にあり、訪ねるためには長い階段を登っていく必要があります。

山上碑は現在は覆屋の中で大切に保存されています。このためガラス越しに見学をすることになります。

山上碑は、681年に長利という僧が母の供養のために建てた石碑で、完全な形で残る石碑としては日本最古の石碑です。碑文はすべて漢字で書かれていますが、日本語の語順で読むことができることでも知られています。

続いて金井沢碑を訪ねてみましょう。

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金井沢碑は、三宅氏という一族が先祖供養と子孫繁栄を願って726年に建てた石碑です。碑文は冒頭に上野国群馬郡下賛郷高田里とあり、群馬という文字が在地で使われた最古の史料でもあります。

金井沢碑も、覆屋の中に保存されていてガラス越しの見学となります。

それでは最後に多胡碑を訪ねてみましょう。

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多胡碑は栃木県の那須国造碑、宮城県の多賀城碑とともに日本三古碑の一つとされているもので、711年に上野国に多胡郡という郡が新たに新設されたことを記念して建てられた石碑です。

多胡碑もやはり他の石碑と同じように覆屋の中に保存されていてガラス越しの見学となります。

また多胡碑に隣接している多胡碑記念館では、上野三碑や日本三古碑の原寸大のレプリカをはじめとした資料が展示されていて、詳しい解説もされています。謎めいた上野三碑のことをより深くお知りになりたい方は、併せて訪ねることをお勧めします。

実はこの上野三碑は、現在ユネスコの世界記憶遺産(正式名:世界の記憶)の国内推薦候補になっています。正式に登録されれば大勢の方が大挙して訪ねることになり、ゆっくり見学することはできなくなるかもしれません。

“穴場”でなくなる前に、訪ねてみてはいかがでしょうか?

文・写真/佐竹敦
日本全国の即身仏・一之宮・五重塔・三重塔・滝百選・棚田百選・国分寺跡をすべて訪ね歩いた一人旅の達人。テレビチャンピオン滝通選手権出場。主な著書に「この滝がすごい!」「日本の滝めぐり」等。テレビ東京の「厳選!いい宿ナビ」のコラム執筆、@nifty温泉の記事執筆等、ライターとしても各メディアで活躍中。

最終更新:7/8(土) 17:10
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