ここから本文です

「安全」と「おいしい」を提供する人気グルメ列車のキッチン潜入レポ

7/8(土) 12:10配信

@DIME

走りゆく列車の中でくつろぎながら、本格的なコース料理に舌鼓を打つ。そんな優雅なスタイルが人気を集めている。サービスやメニューはもちろん、揺れる車内での繊細な調理、そして食事を安全に提供するための秘訣に注目した。

◎優雅な時間を提供する麗しのグルメ列車

 ここ数年、食をテーマにした電車が人気を博している。2016年にデビューした『52席の至福』もそのひとつ。運行開始以来、予約が殺到するほどのにぎわいを見せている。著名建築家による美しい空間、和洋中の有名シェフが監修する料理も目を見張るが、料理を作り出すキッチンにも注目したい。上の写真のとおり、一見するとコンパクトな厨房には、繊細な料理を手際よく提供するための工夫が様々に施されている。景色とサービスの調和に全力を傾けて考案されたグルメ列車の最先端は、一度は体験したくなる格別な優雅さに満ちていた。

■西武鉄道『西武 旅するレストラン52席の至福』

運行区間/西武新宿~西武秩父など 料金/1万~1万5000円 料理/コース
乗車時間/約2時間30分~3時間

日本初の東京都心発着、またキッチン車両付き電車としても希少な存在だ。しかも車両デザインは建築家の隈研吾氏による仕事。和モダンな空間で季節替わりのブランチ、ディナーコースをぜひ。

[ チューボーの裏側 ]

[1]コンパクトな収納部

限られた空間を有効活用するため、収納に合わせて皿のサイズを規定。作業性に配慮しながら、動線に沿ってまとめている。

[2]IHヒーターがフル稼働

車内に直火は厳禁。そのためコンロはIHの一択となる。厨房に設置された3口のヒーターを駆使して多彩な調理が行なわれる。

[3]料理のサーブも美しく

壁面に設けられた手すりが、走行中に料理を届ける際の安全性を担保。この安心感がテキパキとしたサービスを支えている。

[4]横滑りもしっかり防止

カウンターに敷かれたラバー製のシートは、並べられた皿が滑るのを防ぐ。大量の皿を並べての盛り付けもスムーズになる。

[5]開かない引き出しの理由

引き出しは常時マグネット式ストッパーで固定。簡単に外せるが、電車の揺れなどによって自然に開いてしまうことはない。

《 自慢の料理にも秘密あり?》

〔Menu〕ヴィテッロ トンナート~深谷牛のローストビーフ ツナソース、トリュフの薫りをまとった 玉ねぎのオーブン焼き、サツマイモラヴィオリ セージバターソース、骨付き豚肉のトロトロ煮込み レンズ豆添え、本日のデザート、飲み物(紅茶orコーヒー)

有名シェフ監修のメニューは、季節や食材などを考慮して3か月ごとにリニューアルされる。電車内という特別な空間であっても心行くまで自慢の料理を味わってもらうために、作り方やサービスの仕方にも細心の注意が払われている。

〈ココに一工夫〉ソースは「固め」が基本!
列車の揺れでこぼれ出すことがないよう、ソースはあらかじめやや固めに仕上げられる。

〈ココに一工夫〉グラスは安定性も試験済み
グラスは重心が低く、安定性の高いものを採用。ラバーコースターとともに提供される。

【 コレもお薦め! 全国選りすぐりのグルメ列車 】

■道南いさりび鉄道『ながまれ海峡号』〈北海道〉

運行区間/函館~木古内(往復) 料金/9800~1万1800円 料理/コース 乗車時間/約4時間

「日本一貧乏な観光列車」と銘打っているが満足度は十分。津軽海峡や函館山の風景、有名店監修の料理、土地の温もりを伝えるサービスが利用者の心をつかんで離さない。

〈ココに一工夫〉ホームで仕上げる豪快な海鮮BBQ!
車内で地元の飲食店提供の料理やスイーツが味わえるほか、途中駅のホームでは海鮮BBQも用意される。

■JR東日本『TOHOKU EMOTION』〈東北〉

運行区間/八戸~久慈 料金/4500~7900円(片道)、1万1900円(往復)
料理/コース、スイーツ 乗車時間/約1時間50分(片道)

ライブキッチン、個室席を完備した21世紀版グルメ列車の代表格。伝統工芸をモチーフにした豪華な車内では、『レストラン・シェヌー』監修のコース料理が味わえる。

〈ココに一工夫〉2号車をまるまるキッチン車両に改造
キッチン車両では一流シェフの華麗な技を垣間見ることも。メニューは季節に合わせ年に4回改訂される。

■京都丹後鉄道『丹後くろまつ号』〈関西〉

運行区間/天橋立~豊岡など 料金/7500~1万800円 料理/コース 乗車時間/約1時間30分~2時間

「FOOD EXPERIENCE」をコンセプトに、食・体験・学びを楽しむコースを開発。途中下車して名所を巡る一幕も。食の体験を通じて、丹後ならではの魅力を発信している。

〈ココに一工夫〉停車時間に史跡探訪!おみやげのサービスも
『ランチコース~楽~』では久美浜駅を下車して丹後の豪商・稲葉本家まで散策。名物のぼたもちの提供もある。

文/編集部

※記事内のデータ等については取材時のものです。

@DIME編集部

最終更新:7/8(土) 12:10
@DIME

記事提供社からのご案内(外部サイト)

@DIME

小学館

2017年10月号
8月16日発売

定価600円

売り切れ御免!調理家電&ヒット食品
ふるさと納税 極ウマ返礼品・ベスト47
ホリエモン流 超仕事術公開
タイプ別 痩せるカラダマネジメント