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新入社員がLGBTだったら会社はどうする? --- 新田 哲史

7/8(土) 17:07配信

アゴラ

なんだかハフィントンポストみたいな記事ですが(笑)、都議選が終わって間もない先日(7月4日)、企業の人事担当者らを対象に、LGBTのビジネスパーソンをどう受け入れて組織作りをしていくのかを考えるセミナーが都内で行われ、旧知の関係者からの誘いで見学してきた。

ビジネスの現場でも高まるLGBTへの関心

この日のセミナーは、ともに人材育成を手がけるカケハシ スカイソリューションズ(本社・東京)とシェイク(同)の共同主催。主催者によると、17社から22人の人事担当者らが参加したが、そのなかには誰でも知っている某飲料メーカーなどの大手企業が数社、先進的な首長で知られる首都圏の某自治体もいて関心の高まりを感じさせる。

さすがに「ご時世」ではある。東京都渋谷区が2年前、全国初のLGBTのパートナーシップを公認する条例を施行。区長選の争点として注目されたが、電通のダイバーシティラボが7万人のビジネスパーソンらを対象に行った調査では、7.6%がLGBTだという。国や自治体の実態調査がない状況なので、あくまで「参考値」ではあるものの、欧州各国で同性婚が制度化されたり、日本でも企業のCMに同性カップルが描かれたりして、社会的にプレゼンスは確かに高まっている。セミナーでも紹介されていたが、東洋経済のCSR調査では、LGBTに対する基本方針を策定した大手企業の割合も2014年の約19%から約22%に微増傾向にある。

なお、こうした時流について、マイノリティーに対する恩ちょう的な視点でのみ語るのは全体像を見誤ることになる。企業内で“LGBT活躍”を後押しすることは、“女性活躍”と同じく、人材の多様化を進めることになる。シェイクの上林周平副社長も言及していたが、企業組織を硬直化させないためには、経営的にも人事的にも重要な視点なのだ(なのでハフィントンポストじゃないけど、アゴラでも取り上げる所以の一つだ)。

「そもそも」から理解を促すセミナー

とはいえ、LGBTは近年話題にはなっているものの、身近にそうした人がいない(orカミングアウトしている人がいない)方がまだ多いだろう。実際、この日の冒頭、参加者に挙手で尋ねたところ、身近にいると認識している人は少数だった。私自身もLGBTという言葉を知ったのは、家入一真氏を担ぎ出した14年都知事選の時で、業務以外のコミュニケーション(例・プライベートで飲みに行く)をしたことのあるLGBTの人は現在いない。

セミナーではこの点、前半は「そもそも」から理解するようにおさらいした。セクシャリティは「カラダの性(生物学的な性)」「スキになる性(性的指向)」「ココロの性(自認する性)の3つの要素から成る。

LGBTというと「体と心の性が一致していない人」くらいしか認識がなかった私のような人が多いと思うが、たとえば「体は女性だが心は男性」という人が男性と付き合っている場合、それは見た目こそ異性カップルだが、「ゲイカップル」になるわけだ。おそらく参加者の多くもそうだったろうが、セミナーを傍聴していて、自分のLGBTへの認識が実に表層的であったことに気づくきっかけにはなった。

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最終更新:7/8(土) 17:07
アゴラ

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