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おじさんの短パン、“ヒザ上丈”がキモく見えないコツ

7/8(土) 8:50配信

週刊SPA!

 ファッション系の雑誌やWebメディアでは、短パンは“ヒザ上丈”が今っぽいと言われている。しかし、おじさんがなにげなく穿けば、「キモイ!」という声が女性から出ることも少なくない。

⇒【写真】オススメのセンタープリーツ入り短パン

「おじさんが無理しているというか……全体の雰囲気が合っていないと、ギャグかよって(笑)。足が強調されて、すね毛も気になったり。流行とはいえ、そんな男性の隣を歩きたいとは思いません」(20代女性・事務)

 ショップの店頭やカタログページにもヒザ上丈の短パンがズラリと並ぶなか、私たちおじさん世代はどうしたらいいのか。そこで、今回は「おじさんの短パンがキモく見えないコツ」を、ファッションライターやスタイリストなどに求めたところ、様々な意見が飛び交った!

◆年相応の大人っぽさを忘れずに(スタイリスト案)

「以前、撮影におじさん世代のスタッフが短パンで来ていて。僕がアシスタントとして連れてきていた学生の女のコが、『あれ、アリなんですか?』って驚いていました(笑)」

 こう語るのは、メンズ・レディースを問わず、様々な媒体でスタイリストを務める吉田圭佑氏。じつは、プロの現場でも失敗してしまう人がいるらしい。

「その人は、Tシャツを含めて、すべて無地のアイテムでした。カラーは黒やネイビーだけで合わせてあり、悪く言えばシンプルで地味な感じ。世代的に無難な方向にまとめがちですが、それだけでは若い女のコから見ると響かなかったのでしょう」

 吉田氏は、若者から見ても無理がなくオシャレに見えるおじさんの短パンスタイルをこう提案する。

「スラックスのようなセンタープリーツの入ったものや素材感で品のある短パンを選べば年相応に見える。そのうえで、足元に革靴やレザースニーカーを合わせたり短パン以外のアイテムを大人っぽくすれば、短パンがハズしにもなります。とはいえ、『短パンに革靴はレベルが高いかも』という人は、スリッポンなどを合わせて、程よく抜けた感のあるカジュアルスタイルに」

 しかしながら、ヒザ上丈はもう数年続いているトレンドでもある。さらに上級者を目指すのならば……。

「これまでのスタイルに飽きたのであれば、今年はレザーショーパンなんかにトライするのも小洒落てると思いますよ」

◆無理に頑張りすぎないほうがいい(ライター案)

 一方で、数々のファッション雑誌で活動するライター・金井幸男氏がこう言う。

「かなり危険度高めといえるのは、じつは短パンとシャツの組み合わせ。特に、シャツインするリゾート風の着こなしが地雷です」

 なんと、ファッション雑誌が“今季テッパン”のひとつとして提案するシャツインのスタイルにもおじさんがキモく見えてしまうリスクがあるのだという。果たして、その理由とは。

「ファッション関係者はさておき、一般人から見ると“頑張っている感”が丸出し。『どうよ俺、オシャレだろ?』という勘違いが透け、ワンランク上のキモさが漂う結果になりがち(笑)。下手すればティアドロップのサングラスに、白いローファーまで合わせちゃう人もいる。『そんなにキメるならひねらず、普通のフルレングスボトムス(ロングパンツ)でよくない?』と多くの女のコが疑問に思うはずです」

 “オシャレは自己満足”とはよく言うが、普通に仕事をして家庭もあるおじさん世代では、多くの人がそうもいかない現実もある。金井氏は、おじさんの短パンコーディネートはキメ過ぎてはならないのだという。

「無理にオシャレぶらない。『ラクで涼しいから短パン穿いちゃった、ごめんね~』的な空気感が許されるコツかもしれません。かといってコンビニに行くときほど抜いていない雰囲気ですね。例えば、ポロ ラルフローレンの小さいポロマーク刺繍が入った、0.5サイズアップくらいの赤いクルーネックTシャツに、ピチピチ過ぎないデニムショーツ。強めの色を上半身にセットして、足への注意をそらさせるわけです。Tシャツはあくまでシンボルが目立たないやつを。ビッグポロ(大きいポロマーク)だとブルジョア臭が過剰で、おじさんであることを強く意識させてしまいます」

 短パンにTシャツを合わせる場合は、さりげないワンポイントのロゴを。ハッキリした色をもってきて相手の目線を変えるのがコツだという。では、より今年っぽくするなら?

「上半身をタンクトップ×開襟シャツでラフにまとめるのもオススメ。今年なら派手でテロテロなアロハが良いのでは? 流行アイテムですし、なによりキモい以上に『チンピラ怖い!』が先行するでしょう(笑)。いずれにせよ、足元はビーサンが間違いなし。あえて隠さない雰囲気が自然で、好感度を上げてくれます。ヴァンズあたりのキャンバス素材のスニーカーもアリですね」

 また、ファッション雑誌でプッシュされがちなスタイルには、注意点もあるのだという。

「トレンドの革靴やレザースニーカーは上級者向きかも。下半身に目がいきやすくなるので、下手なコーディネートを組めば中途半端になりがち。そこまでオシャレに自信がないのであれば、手を出さないほうがいい。ちなみに、普段の街着として短パンにジャケットを羽織るのもご法度。クラブやパーティなどに行くのならまだしも、アンバランスで無闇に気張った短パンスタイルは、OLなどの一般的な女のコからすると最悪の印象です。また、すね毛がキモいという声が気になるなら、マンダムや貝印から発売されているトリマーでケアを。いい感じに梳けるので、ツルツルまでいかずにサッパリとした足になりますよ」

◆短パンは“適当に合わせる”(ライター案)

「“ヒザ上丈がトレンド”と定型文になって久しい。とある雑誌で、ヒザ上の5cm、10cm、15cmと比較するような企画をやったこともあります」

 そう語るのは、ファッションやライフスタイル誌で10年以上のキャリアがあるライターのX氏。

「僕の結論としては、“適当に合わせる”。適当とは、カタカナのテキトーではなく、ちょうどいいとか、ふさわしいって意味。夏だから、真っ黒なスタイルはヤメて、ホワイトとか色モノを取り入れる。とはいえ、ランニングパンツみたいな極端に短い丈は避けたほうが無難です。海沿いに住んでいるようなリアルサーファーでもなければ、絶対に似合わないと思う。育ってきたカルチャーがあるからこそ、その人が醸し出す空気感ってあるじゃないですか。そういったバックボーンもないのに、上辺だけでマネをしようとするから中途半端になって『キモい』という印象になる。だから、自分が本当にやれる範囲で“適当に合わせる”。それに尽きるのでは」

 さらに、X氏は「ハイレベルなスタイルを普通のおじさんが無理にマネしようとすることには、ファッションメディア全体の構造に問題がある」のだという。

「少し話が逸れてしまうのですが、いまのファッション雑誌とSNSが関係しています。出版不況のなか、雑誌も内容をコアな方向にしないと生き残れないじゃないですか。ネットには書かれていないような。だから、上級者向きの内容も増えてくる。一方で、SNSでは『#短パン』とか検索すれば簡単に色々と出てくる。オシャレなコーディネートが瞬時にわかって便利な反面、その人のバックボーンやカルチャーまではわからない。つまり、なんとなくマネしたユーザーが『キモい』感じになってしまう可能性も高まる。そう考えると、いまって逆に難しいな、って思うこともありますね」

◆意外と難しいヒザ上丈の世界

 現在では、ファストファッション店を含めて、むしろヒザ下のルーズ丈を探すほうが難しいかもしれない。だが、今回の取材を通して、“短パンはヒザ上丈”というが、意外と奥深い世界であることがわかった。

 突き詰めようと思えば、それこそ膨大な知識が必要な難しいアイテムとも言える。しかし、アパレルやファッション業界で働いているならまだしも、普通に生活している33歳おじさん記者としては、下手に上級者ぶらずに、年相応で無理なくヒザ上丈の短パンを合わせていこう……という結論に至った。

<取材・文/藤井敦年>

日刊SPA!

最終更新:7/8(土) 8:50
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