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痛風の原因、尿酸値 ビール断ちすれば問題なし?

7/9(日) 7:47配信

NIKKEI STYLE

 この記事では、今知っておきたい健康や医療のネタをQ&A形式で紹介します。ぜひ、今日からのセルフケアにお役立てください。
【問題】痛風の原因になる「尿酸」は、ビールなどに含まれるプリン体という物質が体内で分解されてつくられます。尿酸値を下げたければ、ビールをすっぱりやめるのが一番効果的、というのはホント? ウソ?

(1)ホント
(2)ウソ

 正解は、(2)ウソ です。

 尿酸は、体内で「プリン体」が分解されてつくられます。プリン体とは、あらゆる生物の細胞で遺伝子の主体として働く核酸(DNA、RNA)や、細胞のエネルギー源(ATP、GTP)を構成する物質のことです。プリン体が、細胞の新陳代謝やエネルギー消費の過程で分解されると、尿酸となるのです。

 尿酸値が高い人はビールを控えるほうがいい、とよく言われるのは、焼酎やウイスキーなどの蒸留酒よりもプリン体の含有量が多いためです。銘柄にもよりますが、ビール100mL当たり、およそ5~7mg程度のプリン体が含まれているとされています。

 しかし、プリン体を含むのはビールだけではありません。プリン体は生物の細胞に含まれるので、細胞の数が多いレバーやたらこ、乾燥によって細胞が凝縮される干物といった食品は、プリン体の含有量も多くなります。ビールだけをやめても、プリン体の多い食品をとっているならあまり意味はないでしょう。

 しかも、量の多い少ないはあるものの「プリン体はすべての食品に含まれていますし、食事の摂取量が多いと体内でつくられるプリン体が多くなり、尿酸も増えます」と、東京女子医科大学附属膠原病リウマチ痛風センター所長の山中寿さんは指摘します。「ですから、個々の食品に含まれるプリン体の含有量を細かく気にするよりも、食事の総摂取量を見直すほうが、尿酸値の改善には有効です」(山中さん)

 ただし、食事の全体カロリー量を抑えるだけでは不十分で、アルコール飲料の摂取にはやはり注意が必要だそうです。これは、「アルコールには、プリン体の有無にかかわらず、代謝の過程で血液中の尿酸を増やす働きがある」(山中さん)ためです。

 日本痛風・核酸代謝学会の「高尿酸血症・痛風の治療ガイドライン 第2版」では、尿酸値への影響を最低限に保つ1日のアルコール摂取量の目安を、ビールなら500mL、日本酒なら1合、ウイスキーなら60mL程度としています。夏はビールがおいしい季節ですが、痛風や尿酸値が心配なら、ビールは中ジョッキ1杯までにしておくほうがよさそうです。
[日経Gooday 2017年6月19日付記事を再構成]

最終更新:7/9(日) 7:47
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