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東京オリンピックまでに実現するという「5G」で世界はどう変わる?

7/9(日) 19:10配信

@DIME

次世代のモバイル通信5G(第5世代モバイル通信)の足音が聞こえてきた。5Gについては東京オリンピックまでには実現するという話はあるが具体的にどんなものなのか? あまり普通のユーザーには見えてきていなかったと思うのだが、最近はアウトラインがより明確になってきたのか、ドコモの夏の新製品・サービス発表会において5G関連の技術展示を行ったりした。

このときは5Gの基地局のサンプルを展示したり、デモエリア内で実際に5G通信を行い、VRのデータを実際に転送して、参加者がゴーグルを装着してそれを楽しむことができた。もう具体的に5G通信を行うことができるレベルにまで達していたわけだ。

これだけではなく、ドコモは同時期に東京スカイツリーで5Gの4K映像をストリーミングする公開実証実験も行っていた。

■5Gってどんなもの?

それが開始される予定は2020年そろそろ実際の通信の実験やデモを公開するレベルのステージに進んでいるわけだ。それにしても、この5Gの動向には今までのモバイル通信とは違うものを感じる人も多いだろう。何が起きているのだろうか?

さて、今までのモバイル通信とは何かが違うという感じなので、ドコモにお伺いして先進技術研究所の5G推進室 5G方式研究グループのグループリーダー主幹研究員の奥村幸彦博士に5Gの現在について、話をお伺いしてきた。

博士はまずはモバイル通信の歴史的なことから話を始めた。第1世代から現在の第4世代まで、だいたい10年で1世代の進化を成し遂げたという。ちなみに第1世代のアナログ通信による音声通話においては日本のドコモが世界の先陣を切ってサービスを開始したという話だ。最初のころのものはまだ現在のような携帯電話ではなく、自動車に搭載される自動車電話だったという。

そして、第2世代で低速なデータ通信が可能になり、第3世代では高速なデータ通信が可能になり、現在の第4世代では超高速データ通信が可能になった。

そして、現在、超超高速通信が可能な第5世代に向けて開発が進められているというわけだ。

■5Gに向けたサービス・アプリケーション

今までのモバイル通信では主に携帯電話、スマートフォンなど通信機器での通信を提供することが主だったが、5Gではその通信速度の速さから、よりさまざまなことに活用されることが視野に入っており、すべてのものを無線でつなげて、今までにないようなことに活用することを考えているという。

最近、ネット接続ができる自動車コネクテッドカーのことがよく話題になるが、これも5Gでより進化する可能性がある。自動運転にしても、現在はそれぞれの自動車が状況判断を行う自律的なものが主流だが、将来的には交通の状況を判断し、モバイル通信によってより効率的にコントロールされるようになるのかも知れない。

ヘルスケアに関しては遠隔治療がより一般的になる可能性があり、地方での医療に貢献しそうだ。

また、最近、一般的になってきたU-NEXTのようなオンデマンドビデオにしても、より高解像度な4K、8Kなどが一般的になっていき、より美しい映像を楽しめるようになっていく可能性がある。また、セキュリティなどに関しても、モバイル機器によって、より手軽にエマージェンシーを知らせることができるようになっていくだろう。

そして、ネット上にデータを置いたり、サーバーでさまざまな処理をするクラウドコンピューティングもより幅広く使われるようになる可能性あるだろう。

■5Gが実現するスピードの「質」の変化とは?

そんな5Gだが、実際、どの程度の通信速度が出るのだろうか? 4Gは最高で1Gbpsのスピードを出すことができる予定で、5Gのサービスが開始される前、つまりは2020年にはその程度のスピードに達することができる可能性があるという。

そして、サービス開始時の2020年にはは5Gは5Gbps程度のスピードを出すことを目標とし、最終的には10Gbpsに到達することを目標としているという。

また、5Gでは通信速度に関して、より重要な改善がなされるという。今までのモバイル通信において通信速度といえば最大通信速度やダウンロード速度などの数値を指すことが多かった。しかし、これではユーザーが実際に使う速度を必ずしも向上させることができなかった。

これに対して、5Gではユーザーの体感速度、実際の平均速度をあげていくという。具体的にはLTEの100倍を目標にしていくという。

さまざまなデバイスがさまざまな通信を行う現在、通信トラフィック容量は2020年には2010年の1000倍にも達すると予想されているが、そのレベルでも十分に高速に通信できるように考慮されているという。ちなみに通信端末の接続数は100倍になっていることが予想されている。

遅延も改善され、1ms以下を目指すという。これは現在の1/5~1/10程度だという。この遅延というのは端末と基地局での通信における遅延を指している。これによって、機械の遠隔操作などの精度を増すことができるという。

そして、言うまでもなく低コスト化も目指すという。通信速度が1000倍でも、通信料金が1000倍では話にならない。普通のユーザーが普通に使える料金を目指していくという。

■5Gが変えていく未来

5G通信は今までになく多くの分野、サービスで使われるようになり、線をつながずに高速ハイレスポンスでデータをやりとりできることで、人々の生活の多くの部分を変えていきそうだ。

携帯電話の登場でさえ、人々の生活を大きく変えたが、5G通信がもたらす未来は今までの常識を超えたものになるのかも知れない。

文/一条真人

@DIME編集部

最終更新:7/9(日) 19:10
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