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ビームスの設楽社長に聞く──東京ユースカルチャー40年

7/10(月) 14:10配信

GQ JAPAN

1976年の創業から40年、ずっと東京のストリートから若者文化を発信し続けてきたビームス。トップが語る、今まで伝えてきたことと、これからのヴィジョン。

【 東京ストリートカルチャーの歴史をヴィジュアライズ 】

2016年、ビームスの創業40周年を記念して発足したのが「TOKYO CULTURE STORY」プロジェクト。これはセレクトショップの先駆けとして、常に東京のストリートから新しいトレンドを発信してきたビームスが、東京の若者文化とともに歩み、つくり上げてきた40年間にフォーカスするもので、MV『TOKYO CULTURE STORY 今夜はブギー・バック(smooth rap)』の公開を皮切りに、書籍『WHAT’S NEXT? TOKYO CULTURE STORY』の発刊、そして『TOKYO CULTURE STORY WALLPOSTER GALLERY』での駅構内ジャックと、大胆なマルチ展開により大きな話題を呼んだ。このプロジェクトの指揮をとったのが、社長の設楽洋だ。

「創業した1970年代から90年代までは、ファッション業界がある種のベンチャーというか、そこで成功したらスターになれた。今はそのスターがネットやAIやIoTとかの業界に変わっている。若者の興味や憧れの対象がどんどん変化しているんです。価値観の変わる過渡期であり、ファッションに元気がないと言われている今だからこそ、40年間ずっと私たちが発信してきた、ファッションってハッピーでクリエイティブなカルチャーであるということを世の中に伝えなくてはいけない。そう思い、このプロジェクトを始動しました。単なる記念品ではなく、ここから次につながることをやるべきだと」

各プロジェクトでは、ビームス黎明期のアメリカ西海岸スタイルに始まり、竹の子族や渋カジ、そして現在のスタイルまで、40年間の東京発のストリートファッションを細かくヴィジュアライズしているが、特に書籍でユニークなのが、ファッションだけでなく、それを取り巻く風俗やカルチャーも総覧できることだ。

「創業当初から変わらないんですが、私たちが伝えたいのは新しい生活や文化であり、ビームスはそれによって若者と一緒に次なる風俗やカルチャーをつくってきました。ファッションだけでは消費されてしまうけど、風俗やカルチャーの背景、物語も一緒にすることで、より面白さやカッコよさが伝わるし、そこから次につながる種を見つけることができるはずなんです」

確かに、プロジェクトで綴られる40年間の東京ストリートカルチャーの歴史は、改めて眺めてみるとどれも独創的かつ刺激的で、あちこちに次なるムーブメントのヒントが詰まっているように見える。

「振り返れば、世界のどこでも発表されていないものが東京から始まってきたんです。竹の子族とか、時代の徒花的なものもありますが、うちでいえば89年ごろの渋カジは欧米のコレクションでもやってない、スーパーデザイナーが提案したものでもない、東京の若者が生んだ洗練されたファッションムーブメントでした。そこから裏原につながっていき、世界中の若者に支持されるスタイルにまでなった。創業時のうちのような、自然発生した小さい店が影響力をもってエッジの効いた提案をすることで、ストリートから独自のスタイルが生まれてきたんです。まさに”路面の文化”ですね。今回のプロジェクトをきっかけに、現代の若者たちと一緒に、東京のストリートから次なるカルチャーをつくっていきたいと思っています」

設楽 洋
ビームス 代表取締役社長 1951年東京生まれ。慶應義塾大卒業後、電通入社。76年同社勤務の傍らビームス設立に参加。83年電通を退社しビームスの専務取締役就任。88年より現職。

Dai Takeuchi

最終更新:7/10(月) 19:13
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