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MACO、アーティストとしての“変化と成長” 初の全国ホールツアーファイナル公演

7/10(月) 15:00配信

リアルサウンド

 MACOが7月8日、パシフィコ横浜 国立大ホールにて『今日もあなたに恋してます TOUR 2017』のファイナル公演を行った。

 5月28日福岡サンパレス公演を皮切りに、5都市をまわる初の全国ホールツアーを開催したMACO。パシフィコ横浜は、自身過去最大キャパとなる会場だ。みなとみらいの海沿いに面したロケーションとしても素晴らしいホールに、双子コーデに身を包んだティーン、カップル、家族連れと幅広い客層が詰めかけ、開演前からロビーを賑わせた。

 開演時間となり、ステージ後方のカーテンが開くと、まばゆい逆光の中にMACOのシルエットが浮かび上がる。大きな歓声に迎えられるなか、ライブは「HERO」からスタート。1曲目から堂々とした佇まいで力強い歌声を響かせた。続く「夢のなか」ではしっとりと、「Love Lie」では華やかにかわいらしく、「Missing You」ではグルーヴィーな演奏に合わせて大人っぽく、と三曲三様の歌声を聞かせる。曲調に合わせて声色や抑揚が変化する豊かな歌声からは、MACOのボーカリストとしての成長を感じることができた。

 MCで「LOVEがいっぱい溢れる3曲」として紹介されたパートでは、「恋人同士」「love letter」「LOVE」といった人気の高いラブソングを披露。いずれもバンドセットならではのテンポ感やノリで届けられた。「love letter」では、MACOの楽曲には欠かすことのできない作曲家でもある、ぐっさんこと山口隆志の渋いギターソロをはじめ、各パートの演奏が光る。その後の「LOVE」では、MACOが「一緒に歌ってくれたらうれしい」と語りかけると、ラストサビでは合唱が響き渡り、会場は幸福な雰囲気に包まれた。

 この日のステージは、全体を通して“ライブ”であることがより重要視されていた。m-flo loves 加藤ミリヤカバー「ONE DAY」や「Your Love」では、爽やかかつ大人っぽいアレンジが施され、「夏先取り」と紹介されたコーナーの「二人は夢みるマーメイド」「うれし涙」はレゲエ調、「恋心」はラテン調のアレンジが施されていた。そういった演出が、ライブならではの楽しさを生み出すとともに、どんなテイストの楽曲にも合う歌声、様々な曲調を難なく歌いこなす歌唱力といったMACOの強みを際立たせていた。また、MACOが途中ステージから退くと、バンドメンバーたちによる圧巻のセッションが繰り広げられる場面も。横浜らしさを感じさせるオリエンタルなフレーズも交え、ライブのムードを大いに盛り上げた。

 後半には、「みんなをMACOの切ない世界に引き込みたいと思います」と観客を着席させ、じっくりと歌を聴かせるコーナーが用意されていた。MACOが21歳の時に書いた「ふたり」は、恋に悩みながらも前に進もうとする姿を描いた曲。今歌われる「ふたり」からは、当時とはまた異なる言葉の説得力を感じ取ることができた。MACOの歩みとともにそれぞれの楽曲も変化していくのだということを、ふと感じた瞬間だ。続く、ピアノ伴奏のみで歌われた「この世界中で」や「Kiss」では、ホールの空間全体にファルセットを美しく響かせた。

 その後の『MACO×ACUVUE(R) 』キャンペーンCMソングとしてテレビで耳にする機会も多い「恋するヒトミ」は大きな手拍子とともに披露され、本編ラストに歌われたのは、MACOのファン“MACOfam”にむけて作られた曲「family」。歌い終わりには、歌詞の一節を引用して「最高なファミリー、ありがとう!」と感謝の思いを告げてステージを去った。

 MACOは、すぐさまアンコールを求める観客たちの「LOVE」の合唱により再びステージに迎えられると、歌を歌い始めたきっかけの曲であるAI「Story」のカバー、MACOの真骨頂であるラブソングの一つ「ふたりずっと」を歌唱。そして、アンコール、ツアーのラストを飾ったのは「恋の道」だ。JTBのCMに起用されており、初の海外ロケとなるシンガポールで撮影されたMVが公開されたばかりの新曲である。MACOは、「今回のツアーで伝えたいことがこの曲に詰まっています。余裕がない時、家族や友達、愛する人に求めすぎたり、ぞんざいに扱ってしまうことがある。でも、そばにいるだけで幸せ、同じ地球にいることが幸せだと気づくことができた」と語り、同曲を披露。歌唱後には「必ずまた会いましょう!」と観客たちと約束を交わし、本ツアーの幕を下ろした。

 アンコールのMCでは、今年の冬に新しいアルバムをリリースすることも発表された。アルバムのリリースは、2016年9月に発売された『love letter』以来となる。MACOは『love letter』リリースの際、様々な思いや感情を恥ずかしがらず、歌詞や歌で表現することができるようになったと語っていた。今回のライブにも、その変化が大きく影響していたように思う。また、その後リリースされた「恋するヒトミ」のように、“誰かの背中を押す応援歌”というテーマを歌う試みも、ラブソングを得意としてきたMACOにとって、表現の幅を広げる一つのきっかけとなったことだろう。MACOという一人の女性、アーティストの変化を楽曲やライブを通して感じることができた、とても意義深いライブだった。

久蔵千恵

最終更新:7/10(月) 15:00
リアルサウンド