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日本は、「ほめる」ことでもっと元気になれる

7/10(月) 9:00配信

東洋経済オンライン

 「ほめる」を切り口に、ニッポンの元気を掘り起こそうとする会社があります。大阪市中央区に事務所を構えるコンサルティング会社「スパイラルアップ」です。でも、社員のモラルアップのためのコンサルティング会社は、それこそ星の数ほどあります。

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 ここのコンサルティングは、どこが違うんでしょうか。50万人が変わり、120社の業績をアップさせた秘密は、日本人本来の持つ「相手を認め褒める」気持ちにありました。

■コンサルタントからラーメン屋の皿洗いになったワケ

 「スパイラルアップ」の社長・原邦雄さんは、もともと船井総合研究所のコンサルタントでした。それが、ラーメン屋の皿洗いに転身。最初は、熱湯で皿を洗うこともままならなかったといいます。「コンサルをしているだけでは現場がわからない」それが、転身の理由でした。下積み経験を経て店長に昇進。1年間さまざまな苦労をした後退職して、現場目線でのコンサルティング会社を立ち上げます。

 ただスタート当初は、コンサル先の経営者と口論することもあったといいます。

 「うちの従業員は全員ダメだ。地区長も店長連中もちっとも仕事しとらん」。ある飲食店チェーンの社長さんのこの言葉に、原さんは「いや、現場は頑張っているはずです」と反論します。この社長さん、誰もNOと言えず独裁者のように恐れられていました。

 そこに「社長さんは、毎日各店に足を運んで、現場を見ていますか」と問いかけたのです。自らの現場経験から、本社と店舗の狭間でプレッシャーに押し潰されそうになっている店長の気持ちを代弁しました。数時間の熱い議論の末、その経営者は別れ際、原さんに「ありがとう」と言ったそうです。創業時、わずかの従業員が頑張って業績が上がったとき、社長は「ウチに就職してくれた従業員を大切にしよう」と思っていました。

 それが、店舗網が拡大して従業員が増えると目が行き届かなくなり、業績が思うように上がらないと、原因を従業員のせいにしていました。原さんとの議論で創業時の気持ちを思い出し、それが感謝の言葉につながったのです。社長自ら現場で闘っている社員を褒めること。それが続けば人が変わりチームが育ちます。

 結果として数字もおのずとついてきます。この会社は、わずか3カ月で前年対比120%の売り上げを達成したそうです。

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