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企業の研究開発に「女性が少なすぎる」大問題

7/10(月) 8:00配信

東洋経済オンライン

 ネット通販の進展で日常生活が便利になるなか、そのあおりを受ける形で長時間労働が問題化しているのが運送業界。

産業別月間実労働時間数(厚生労働省)において、運送業界は建設業界と並ぶ、長時間労働の典型的な業界です。

■女性比率が低く、働き方を改善すべき職種

 取材すると運送業界の経営者たちから「仕事の引き合いもある。だけど人がいないのだよ」と嘆く声をたくさん聞きます。業界大手企業でも荷物量の増加に対応できず配送の遅延が起きるくらいの人手不足。このままでは近い将来に物が運べないという世の中になるかもしれない……と不安を口にする経営者がいるくらい状況は深刻なのです。

 日本全体の「働き方改革」を推進する政府も、ついに腰を上げました。省庁横断の検討会を新設して、過酷な長時間労働の改善策を検討し始めたのです。

 ちなみに運送業の運転手は残業規制の例外職種となっているため、時間外の労働時間の上限がありません。この点の改正も検討されていますが、それと並行して、重要テーマとなっているのが「女性の活躍機会を増やす」こと。現在、運送業界の運転手=ドライバーに占める女性の割合は2%程度にとどまっており、子どもを抱えた女性も働きやすくなるよう、事業所内保育所の整備や短距離ドライバーの採用促進のための具体策を盛り込むとのこと。確かに、いい取り組みであることは間違いありません。でも、筆者がこの事実を知ったときに感じたのは、

 《すでに女性が活躍していて当たり前のような気がするのに、運送業のドライバーと同様、女性比率が低く、働き方を改善すべき職種がいくつもある》

 ということ。この連載でたびたび取り上げている管理職や営業職などが、その代表です。でも、筆者が特に注目しているのが「研究開発職」です。


 研究開発とは、研究によって得た知識なり技術を商品として開発する仕事で、主に理系職で、理工系の学部出身(大学院卒も比率が高い)の人が就くことの多い職種。基礎研究的でやや内向的な印象も持たれがちですが、英語でR&D(Research & Development)ということを考えると、印象が変わってきます。会社の“将来の飯の種”を創造するため、営業やマーケティングとかかわる外交的な役割を担うこともあります。

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