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コミュニケーションで日本の医療現場を変える:第2回 糖尿病の診療のために、チーム医療に取り組む

7/11(火) 9:10配信

コーチ・エィ

国内でも急速に増え続ける糖尿病患者。生活習慣病である糖尿病の診療には、チーム医療や患者さんと医療者とのコミュニケーションが重要な要素です。糖尿病診療現場でのチーム医療とは?コーチングを活かしたコミュニケーションの活性化とは?医療従事者の人材育成とは?現在、千葉大学病院総合医療教育研修センターで教育専任医師としても活躍されている、横尾英孝先生にお話をうかがいました。

(第1回) 「全身を診るために」選んだ糖尿病というフィールド
(第2回) 糖尿病の診療のために、チーム医療に取り組む
(第3回) コーチングを取り入れたチーム医療とは
(第4回) チーム医療を成功に導く鍵とは
(第5回) 医師の人材開発
(第6回) コミュニケーションは一つの専門技術

第2回 糖尿病の診療のために、チーム医療に取り組む

最近よく耳にする「チーム医療」。日本の病院では実際にはどんなことが行われているのでしょうか。そして、横尾先生がご自身の診療において、チーム医療という考え方を取り入れた背景にはどのような思いがあったのでしょうか。

終わりのない診療

---- 糖尿病の医療現場だからこそ抱えている特徴的な課題や問題というのはあるのでしょうか。

横尾) 糖尿病の診療というのは、患者さんに負担や我慢を求めなければならない上に、診療の終わりがありません。患者さんが元気で長生きすることが最終目標なので、天寿を全うするまで続く診療とも言えます。そのような中、患者さんの数が急増しているので、一人一人に行動変容を促すようなアプローチが十分にできていないというのが現状だと思います。本当は、1人に30分ぐらい時間をとって対話する時間をとりたいのですが、1日に何十人という患者さんがいらっしゃるので、どうしても一人あたりの時間が限られてしまいます。その結果、「薬を増やします」、「減量して下さい」といった一方的な指導になりがちで、よい診療に結び付かないこともしばしばです。

---- ずっと関わり続けるというのはたいへんなことだと思うのですが、ドクターや看護師の方たちはどのように対応しているのですか。

横尾) うまくいけば、患者さんとの間に信頼関係ができて、私たちに悩みを相談するようになったり、こちら側からも患者さんに色々な提案やアドバイスをしやすくなったりします。もちろん、逆に関係が気まずくなってしまうこともあり、そのような場合、患者さんが通院や治療をやめてしまうことも起こり得ます。なので、私たちはいかに患者さんが通院と治療を継続していただくかということを最も重視します。もちろん人間同士ですから相性もありますが、異動でもしない限り我々医療者の方から患者さんと離れることは基本的にありません。お互いに反りが合わないとしても、関わりは続いていくのです。患者さんとどう信頼関係を構築していくかということについては、糖尿病診療に関わる多くの医療関係者が悩んでいると思います。

---- その一方で、信頼関係ができて「この先生と一緒に治療しよう」と思ってくださる患者さんが増えたら、時間が不足するという問題が生じますね。

横尾) おっしゃる通りです。担当医を信頼し、ずっとその担当医の外来に通いたいと言ってくださるのは大変嬉しいのですが、患者さんの希望通りに全て引き受けてしまうと外来の予約がパンクして、待ち時間が長くなったり、1人あたりに割く診療の時間が短くなったりしてしまいます。病診連携のことを考えて、病状や治療が落ち着いている患者さんは、一般外来や近隣のクリニックに通院を切り替えていただくようお願いしていますが、どうしても大病院の専門外来に通院したいという患者さんも根強くいらっしゃるので・・・。患者さんが待たされた上に短い診療時間であっても治療の満足度を落とさない、また、十分納得していただいた上で近隣の医療機関に通院を切り替えていただく、そのような対応が求められる場面が多いので、患者さんとのコミュニケーションは、糖尿病診療に関わるすべての医療者にとって極めて大事なツールであると考えています。

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最終更新:7/11(火) 9:10
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