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勝てる試合も落としたアルビレックスの、ネガティブ思考という「病」

7/11(火) 7:50配信

webスポルティーバ

 アルビレックス新潟にとっては、千載一遇のチャンスだった。

 昨季年間勝ち点トップの浦和レッズを相手に、しかもアウェーゲームで、勝ち点1どころか、勝ち点3を手にする可能性がかなり高まっていたのだ。

【写真】こちら残留争いのライバルの様子は……

 にもかかわらず、終わってみれば勝ち点1すら持ち帰ることができなかった。もったいない試合。そう悔やまざるをえない結果である。

 J1第18節、最下位に沈む新潟は、敵地・埼玉スタジアムに乗り込み、浦和と対戦した。普通に考えれば、新潟の劣勢が予想される試合である。まして新潟は、前節終了時点でリーグ戦では5連敗、ルヴァンカップも含めれば7連敗中。最下位脱出、あるいは降格圏脱出への光明を見出しにくい状況にあったのだから、なおさらだ。

 しかし、新潟にとっては幸運にも、と言うべきか、対する浦和もかなりの危機的状況にあった。

 浦和は直近のリーグ戦5試合で1勝4敗と急失速。その間の総失点は、14点にもおよんでいる。順位も8位までズルズルと降下し、優勝を狙うチームとしては、まさに瀕死の状態に陥っていた。新潟側から見れば、浦和と対戦するには絶好のタイミングだったに違いない。

 実際、試合は、そんな浦和の現状が色濃く反映される形で進んでいった。

 序盤こそ、浦和がピッチの幅を広く使う攻撃で主導権を握ったものの、いくつかあった決定機を逃すと、次第にペースダウン。ノッキングを起こすがごとく、攻撃は停滞していった。

 しかも新潟は、35分にラッキーな形で先制(MF矢野貴章のクロスを、浦和のGK西川周作がパンチングで弾いたが、そのボールがFW山崎亮平に“当たり“、ファーサイドでフリーだったMF小泉慶の目の前へ。これを小泉が難なく頭で押し込んだ)。その後、浦和がボールを支配する時間が長く続いたものの、効果的な攻撃は繰り出せず、焦りも手伝ってか、手詰まり感ばかりを強めていた。

 新潟にとっては、これ以上望むべくもないほど、理想的な展開で試合は進んでいたはずだったのだ。

 ところが、新潟はいずれもCKから、74分、79分と立て続けに失点。終わってみれば、1-2の逆転負けである。

「1-0の時間が長かったので、守備をしっかりやってカウンターを狙い、あわよくば2点目を、という感じだったが、そのなかで失点してしまった」

 試合後、山崎がそう振り返ったように、1-0が続いたおよそ40分間のなかには、「あわよくば」の可能性は少なからず感じられた。今季の浦和がこうした試合展開で、失点を重ねてさらに傷口を広げる悪癖を抱えていることも、その可能性を高めていた。

「前半は守備のバランスをとることができない部分もあったが、点を取って安定感が出た。後半に入ってもバランスは悪くなかった」

 新潟の呂比須ワグナー監督のコメントが表すように、自陣でバランスよく守備ブロックを固める新潟に対し、浦和はさしたる反攻の手段を持っていなかった。そればかりか、無理に中央から突っ込んでいき、新潟のカウンターを誘発するような拙攻も目立った。

 仮に追加点を奪えなかったとしても、新潟がこのまま逃げ切れる。少なくともスタンドから試合を見ている限り、そんな雰囲気は色濃く漂っていた。

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