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アウディの新型スーパーカー、R8の「良い」ところと「足りない」ところ

7/11(火) 22:31配信

GQ JAPAN

京都在住のモータージャーナリスト・西川淳が、注目のクルマを東京-京都間のロング・ツーリングの試練にかける「GTドライブテスト」連載。第4回はアウディのスーパースポーツカー、新型R8。

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■ここで働いてもいい!

ちょっと変わった話題ではじめることを、お許しいただきたい。

ある程度(年産数千台規模)の生産ボリュームを保つスーパーカーの生産ファクトリーのなかで、いまもっとも労働環境が良い、言い換えれば「ここでなら働いてもいいな!」と筆者が思えた場所はどこか……。

フェラーリのマラネッロ工場も、ランボルギーニのサンタガータ工場も、もちろん何度も訪れよく知っている。それぞれがそれぞれの聖地であって、馬や牛のユニフォームにも憧れる。けれども、積年の個人的な思いを措いてイチバンを選ぶとすれば、それはアウディ・スポーツの本社新工場だ。ここではアウディのスーパーカー、R8を生産している。

ネッカーズルムの郊外という、大変な田舎にある新しい工場なのだから当たり前かも知れないが、とにかく広々としていて美しい。アウディの白くて銀色でクリーンなイメージそのままなのである。工員たちはみんな笑顔で作業をしている。そんなに気楽でいいのか、とこっちが心配になってしまうほど。それだけ、ここで働くことが楽しいということなのだろう。彼らの姿を見ているだけで「ここで働いてもいい!」と思ってしまったのだった。

ちなみにここでは、ランボルギーニ ウラカンのボディおよび骨格も作っている。塗装済みのボディ一式とパワートレーンを毎日イタリアに送り、サンタガータで組み立てている。

2006年に登場したアウディ R8は、スーパーカー界に小さからぬ衝撃を与えた。2人しか乗れないことを除けば、極めて“実用的”なスポーツカーであり、全速度域において上質なライドフィールと、限界域における高いスポーツ性能とを見事に両立していたからだ。

R8が第2世代へと進化を遂げたのは2015年のこと。それは明らかに“キープコンセプトのモデルチェンジ”だったが、初代にはあったV8エンジンの用意がなく、V10のみとした点が新しい。

しかも、標準仕様が従来型+15psの540psであるのに対し、V10プラスには610psの“ウラカン”スペックV10が積み込まれた。それゆえ、V10プラスのパフォーマンス・スペック(最高速や加速)もまた、ウラカンと全く同等。もっとも、お値段の方も性能アップに乗じて格段に跳ね上がり、それもまたウラカン同等となったのだが……。

キープコンセプトで進化したR8には、2つの方向の進化が期待された。ひとつは、言うまでもなくスポーツ性能。そして、もうひとつがいっそう快適なクルマになること、だ。

新型R8プラス(610ps仕様)を京都へ連れて帰るに際して、そのことを主に確かめてみようと思ったのだが、果たしてそれらは想像を超えたレベルで現実となっていた。

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最終更新:7/11(火) 22:57
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