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スタバ、ドトール他、カフェを「いまどき男子」に擬人化してみた【辛酸なめ子】

7/11(火) 8:50配信

女子SPA!

【いまどきの男を知る会 ファイルNo.3 カフェ男子】

 疲れている時、空虚な時、カフェが視界に入るとふらふらと吸い込まれてしまいます。カフェはサードプレイスとして居心地の良い場所を提供してくれるだけでなく、心の穴を埋めてくれて、満たしてくれる、もはや疑似恋人のような心地よさを与えてくれます。

 若者の恋愛離れは、スターバックスが上陸してから顕著になったような気がしてなりません。そのスターバックスも、最近では顧客満足度調査(日本生産性本部・サービス産業生産性協議会による)で圏外になってしまい、ヴェローチェにも負けたというニュースが話題になりました。

 それぞれのカフェを男子になぞらえたら、どんなキャラになるのか、新たな顧客満足の可能性を探ってみようと思います。

◆ドトール男子

 顧客満足度一位のドトール。コーヒーやミラノサンドの味は安定感があります。いつの間にか、5~600円台だったミラノサンドセットがなくなって、割高になってしまいました。

 そんなドトールを擬人化すると、ひそかにステップアップを狙う、野望を秘めた隠れ肉食系。ミラノサンドのメニューはハムとかボローニャソーセージとかチキンとか、意外と肉が充実しています。まじめそうに見えてちょっとチャラい、肉食男子が擬態してメガネをかけているイメージ。店舗数が多くて、駅前に探せばある安心感があります。「いつもそばにいるからね」とかささやいてくれそうです。

◆スターバックス男子

 顧客満足度は下がってしまいましたが、限定グッズを出せば即完売したり列ができたり、さらに新しいドリンクが出たら写真を撮ってアップする女子が続出したりと、人気は衰えません。

 擬人化するとしたら、女心のツボを押さえまくるイケメンのモテ男子。スタバは、クリームが乗ったラテやフラペチーノ、スイーツが充実していて、写真映えもするので女子ウケが抜群です。甘さで心を満たした女子たちが恋バナをしている率が高いです。先日も、スタバにいたら周りから数件聞こえてきました。糖分を摂取したことで感情が揺れ動きやすくなるのかもしれません。

 八方美人のスタバ男子は、最初はフレンドリーに迎えてくれますが、閉店前、「そろそろお帰り支度をお願いします」と告げにくるときはかなり素っ気なくてビジネスモードという二面性が。女子が振り回されるタイプで油断できません。チャラいイケメンにハマる感覚で立ち寄ってしまい、気付けばかなりのお金をつぎ込んでいます。

◆ヴェローチェ男子

 顧客満足度が高いヴェローチェは万人を受け入れてくれる懐の広さがあります。スタバやブルーボトルでは見ない客層。先日訪れた時も、後ろではおばあさん方が健康トークをして、横には都政の文句を言うおじさんたちが、ナナメの方向にはアイドルの生写真をファイルに入れてる男子二人がいてカオス状態でした。ノートパソコンで仕事している人もmacとかではなく、NECやhpです。

 ヴェローチェ男子を擬人化したら、きっとおしゃれすぎず、自然体で謙虚なフツメン。でも共感性が高く、誰に対しても分け隔てしない好青年です。フツメンだけど笑顔がかわいくて一緒にいると癒される。期待していなかったけれどドリンクはふつうにおいしかった……。世の中はこの、ふつうを求めているのかもしれません。

◆ブルーボトル男子

 一時はスタバが「意識高い系」が多くmacbookやiPadがないと入りにくいと言われていましたが、最近はブルーボトルコーヒーのようなサードウェーブ系の方が意識が高まっているようです。ドリンクもクリームが乗ったなんとかラテみたいな邪道なものはなくて、真摯にコーヒーと向き合わされるメニューです。

 擬人化するとしたら、コーヒーオタ風男子でしょうか。前にブルーボトルのイベントに行ったら、あまりのマニアックさに驚きました。コーヒーを抽出するときお湯は4回にわけて注ぎ、その時のグラム数や秒数まで細かく決まっています。

 一湯目は外側から内側にらせんを描くように注ぎ、二湯目は中心から外側にらせんを描く。その間、お湯の圧や注水タイミングを測定。さらにドリッパーは樹木の毛細管現象を再現しており、ムラのない抽出ができるとか……。常人にはついていけない世界観です。

 ヒゲにニット帽で世慣れた風に見えて、実はコーヒー一筋なブルーボトル男子。とくに女性側に興味を持ってはくれなさそうなので物陰から見つめたいです。もしくはこちらもコーヒーオタになることで仲良くなれます。

◆ストリーマーコーヒー男子

 おしゃれ地域で着実に支店が増えているストリーマーコーヒー。原宿店に行ったらトタンのような素材でできた無骨な小屋でしたが、それが妙なおしゃれ感と共に若干の威圧感を醸し出していました。

 ストリーマー男子は強気なオラオラ系。自分の趣味やこだわりを女子に強いるところがあり、メニューにフードがほとんどないので、エサを与えないことで女心を惹き付けます。ラテも600円台の品があったり、お金がかかります。もしかして都合のいい女と思われている? と不安にかられますが、味がおいしいので何も言えません。

 カリスマオーラを放つストリーマー男子の周りには、彼を兄と慕う若い男子が取り巻いていて、なかなか近づけません。このまま急成長を続けていくのか将来を見守っていきたいです。

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 以上、カフェを擬人化してみましたが、どの男子もそれぞれ魅力があり、毎週浮気してしまいそうです。現実の恋愛では貞操が固いけれど、カフェ男子に関しては奔放でビッチ、そんなメリハリのあるライフスタイルも良さそうです。

<TEXT/辛酸なめ子>

【辛酸なめ子 プロフィール】

東京都生まれ、埼玉育ち。漫画家、コラムニスト。著者は『辛酸なめ子と寺井広樹の「あの世の歩き方」』(マキノ出版)、『辛酸なめ子の現代社会学』(幻冬舎)、『女子校育ち』(筑摩書房)など多数。

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最終更新:7/11(火) 8:50
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