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PL出身の前田健太「今でもPL野球部の復活を願ってます」

7/12(水) 7:00配信

NEWS ポストセブン

 春夏連覇を狙うセンバツ覇者の大阪桐蔭と、昨夏で休部に追い込まれた超名門のPL学園──多くの高校野球ファンに鮮烈な印象を残す2校。その「縁」を『永遠のPL学園』著者・柳川悠二氏(ノンフィクションライター)が追った。

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 ロサンゼルスの丘陵地に立つドジャースタジアムのクラブハウスに、試合前のルーティンを終え汗だくになっている前田健太がいた。

 先発ローテーションから外されたばかりの微妙な時期で、アポのない突然の訪問だったが、こちらの質問の意図はすぐに察してくれた。通算7度の全国制覇を誇り、プロに81人を輩出した母校・PL学園の野球部が60年の歴史に終止符を打って、間もなく1年になる。

「プロになった時、OBの方々にものすごくお世話になった。あれだけの先輩がプロで活躍している学校って他にないじゃないですか。だからみんなから羨ましがられたし、改めてPLが築いてきたもの、そのすごさを感じました」

 昨年7月15日、PL学園の最後の対戦相手となった東大阪大柏原は、2006年夏の大阪大会準々決勝で、前田が敗れた相手でもあった。

「不思議な因縁ですよね……。大阪の人って、PLが甲子園に出場すると、ものすごく喜んでくれるんです。今、大阪桐蔭が強いですけど、大阪という激戦区の中に、PLの名前がないのは寂しい。やっぱり今でも復活を願っています」

 しかし、今春のセンバツ期間中には「高野連脱退届」が受理され、PL学園の野球部は名実共に、消滅した。その直後のセンバツ決勝では、大阪桐蔭と履正社という大阪勢同士の対決が実現し、大阪桐蔭が通算6回目の全国制覇を飾った。

 今、誰も注目していない記録がある。8月の甲子園で、大阪桐蔭が春夏連覇を達成すれば、優勝回数でPLに並び、さらに指揮官である西谷浩一個人としての優勝回数も、かの名将・中村順司の「6」に並ぶのだ。大阪桐蔭が、PLを超える日が迫っている。
(文中敬称略)

※週刊ポスト2017年7月21・28日号