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お気に入りのアナログ時計がスマートウォッチに変身する『wena wrist』のステンレスバンドとレザーバンド

7/12(水) 6:30配信

@DIME

◆wena wristからバンド単体が発売開始

 ソニーの新規事業創出プログラム(SAP)では、2014年~2016年度で9回のオーディションが開催され、毎回70ほどのチームが応募しているが、平均して合格するのは1~2件、ゼロのときや、通っても育成フェーズで無くなるものもあり、現在事業化しているものは12件。その中のひとつが第2回のオーディションで100チームほどの中から選ばれたwenaプロジェクトだ。開発者は当時入社1年目だった對馬 哲平さん(現・wena事業部 総括課長)で、wenaプロジェクトの第一弾製品である、昨年発売されたスマートウォッチ「wena wrist」は注目を浴びた。

 お気に入りのアナログ時計に組み合わせればスマートウォッチにできる「wena wrist」ステンレスバンド(シルバー/税別以下同 3万3880円、ブラック3万6880円)が7月11日から、12月下旬からレザーバンドの「wena wrist leather」(8380円)を販売する。発売に先駆けてwenaプロジェクト リーダーの對馬さんがプレゼンテーションする発表会が開催された。

「wena」は自然に身に着けられる電子デバイスを提案するテクノロジーブランド。昨年発売された「wena wrist」は、腕時計のヘッド部分、バンド部分が完全に独立して、ヘッドは通常の時計の機構、バンド部分にスマートウォッチとしての機能が入っている。スマートフォンと連動した電話やメール、SNSなどの通知を伝える機能、歩数などを記録する活動ログ機能、FeliCaを搭載した電子マネーによる決済を可能にするおサイフ機能といた3つの機能が備わっている。

 スマートウォッチ機能が入っているバンド部分は、ステンレス素材「SUS316L」を採用。手術用メスやスイスの高級腕時計に使われる素材で、メタルバンド自体をアンテナにすることで質感を実現した。特許出願中のバンド部分に集約したテクノロジーは、独自技術により部品を分散配置。分散配置は配線や防水が難しいという問題があり、開発にあたって一番苦労した点だという。

「学生時代に腕時計とスマートウォッチを両方着けていたが、2つ同時に着けていると変な目で見られることが多く(笑)、双方の利点を融合できないかと考えた。開発にあたっては、アナログ時計としての美しさとスマートウォッチの便利さを兼ね備えた製品にしたいという思いがあった。

 wena wrist開発時にはヘッドセットにするか、バンド単品で売るか非常に迷った。社内、社外からはバンド単品販売の意見が圧倒的に多かったが、バンド単品だと見た目からしてよくわからない商品と思われるのが嫌だったため、腕時計であるということをきちんと理解していただくためにヘッドセットで販売することにした。セット販売により腕時計であることを認知していただいたので、ステンレスバンド、レザーバンドの単品販売によってコミュニケーションコンセプトを変えたいと思っている」(對馬さん)

◆「wena wrist leather」&「wena wrist」ステンレスバンド

 12下旬発売予定(予約販売受付中)の「wena wrist leather」は、対応ラグ幅が18mm、20mm、22mmの3タイプで、カーフレザーを使用し、ブラック、ワインレッド、ホワイト、タウニーブラウンの4色展開。ブラック、タウニーブラウン、ワインレッドに関しては使いこむほど味が出るタンニンなめし、ホワイトは発色のいいクロムなめしを施している。

「wena wrist」の純正ヘッドとの組み合わせはもちろんのこと、使用しているアナログ腕時計のヘッドに付けて、スマートウォッチ化できるのが大きな特長だ。超小型FeliCaモジュールは「wena wrist leather」専用に開発したもので、18mmの細いバンドに組み込むことに成功した。腕に巻き付けるため、曲げを加えた状態でも通信特性が変化しにくいようにコイルの開口方向を工夫。バンド部分のFeliCaモジュールの組み込みは職人が手作業で行っている。

 楽天Edy対応の電子マネー機能が搭載され、充電、設定は不要。FeliCaモジュールは生活防水で濡れても問題ないが、革素材なので水によってバンド部分が傷む恐れがあるためその点は注意が必要だ。

 7月11日より発売する「wena wrist」のバンド単品販売となるステンレスバンドは、別売りのエンドピース(3000円/3200円)を取り付けることでラグ幅が18mm、20mmの腕時計にも取り付け可能。推奨サイズは公式サイトで確認を。

 ベルト単品販売により純正ヘッド、ベルトを組み合わせて自分好みの「wena wrist」を作ることができる。組み合わせは全部で40種類。従来の「wena wrist」からレザーバンドに交換するときは工具なしで交換できるが、手持ちの腕時計からステンレスバンドに取りつけるときは時計専門店で行う必要がある。

 バンド部分を付け替えるだけで、お気に入りの時計がスマートウォッチに生まれ変わるということで、wenaプロジェクトでは一般ユーザーから思い出がつまった腕時計を募り、「wena wrist」ステンレスバンド、「wena wrist leather」を取り付けた時計を展示するイベント「おもいでの時計展」を8月25日~26日に代官山T-SITEで開催する。ちなみに對馬さんの思い出の時計は「初めてのボーナスで買った腕時計」。自動巻きのスケルトンタイプのヘッドと、22mmのブラックのステンレスバンドを組み合わせている。

「入社1年目でこの事業を立ち上げて、2年間プロジェクトとして関わり、製品販売から1年が経った。日本のスマートウォッチとしてAppleやサムスンに負けたくないという思いがあるが、まだ同じ土俵にすら立てていないので、今後は対抗できるような商品を作っていきたい。現在は国内向けのみでの展開だが、今後の製品については海外でも対応できる形で進めたいと思っている」(對馬さん)

【AJの読み】レザーバンドにはもの足りなさも

 小型ディスプレイではなく、美しさを感じるアナログ盤面が「wena wrist」の大きな魅力。さらにベルト単品販売により、手持ちの機械式、電波ソーラー式の時計でもスマートウォッチにカスタマイズできるのはうれしい。ただし、レザーバンドに関しては、機能が楽天Edy対応の電子マネーのみで、スマホとの連動もないことから、多機能を求めるユーザーにはもの足りなさもある。

文/阿部 純子

@DIME編集部

最終更新:7/12(水) 6:30
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