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元シュプリーム、現ジル・サンダーのデザイナー!──OAMC 2018年春夏コレクション

7/12(水) 14:05配信

GQ JAPAN

ブラックのロングコートに大きなワッペン。インナーはホワイトのパーカ。両袖口は真っ赤なクリップでたくし上げられ、インナーの袖がのぞいている。そして、そこには幅広のマジックテープ……ディテールたっぷりのスクールスタイルだが、黒のコートが一瞬ラフ・シモンズを思わせる。似ている、という意味ではなく、「ただものではない」感が、半端なく漂うのだ。

OAMCは、今ファッション界で、最も注目されているブランドである。デザイナーはカナダ生まれのルーク・メイヤー。妻のルーシー・メイヤーとともに、ジル・サンダーのクリエイティブ ディレクターにも就任し、先日はメンズとウィメンズのリゾートコレクションを発表したばかり。

しかし、ことメンズの分野においては、そのことが一番の話題ではない。ルークがこのブランドを立ち上げた時のビジネスパートナーが、カーハートの元クリエイティブディレクター、アルノー・ファーであること。そして、自身も2014年までの8年間、あのシュプリームのヘッドデザイナーであったこと。それが、このOAMCが他の新進ブランドとは一線を画す理由である。

すなわち彼、ルークには、ストリートカルチャーのインフルエンサーとしての、絶大なキャリアがある。彼の力でシュプリームが成長を遂げたといっても過言ではない。

しかし、ニードルパンチやステッチなどの装飾が施されたコートや、ウエストをシャーリングで絞った、どちらかといえばエレガントなシャツ・ブルゾンなどは、どう見ても、ストリートというよりれっきとしたラグジュアリー・ブランドである。それも、まだ立ち上げから3年目であるのに、異常に完成度が高い。素材も、数々のハイエンドなブランドに比べても、まったく遜色がない。

「これは、男性のための新しいラグジュアリーだ。ストリートで何が起こっているのかを、リアルタイムで把握しながら、ヨーロッパのプレミアムな素材と技術を駆使して、ミラノで服創りをしている」。

今回、多くのワッペンが使われたが(その多くが裏返しでもあったが)ミラノのアトリエの隣にある、歴史あるフラッグストアに特注したそうだ。メタルのトウが特徴のブーツや、前出のクリップのアクセサリーも、技術のあるイタリアならば、作り手を容易に見つけられる。

「でも最近パリにアパートを買ったので、ミラノと行ったり来たりしている」。そういえば、妻は、ディオール、ルイ・ヴィトン、バレンシアガと、パリのラグジュアリー・キャリアの持ち主だ。

立ち上げ以来3年間、実は、あらゆる一流ブランドにデザインの影響を与えてきたOAMC。今後の動向から、目が離せない。

Words:Chiyumi Hioki

最終更新:7/12(水) 14:05
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