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ヤル気なしでワガママ… チームの「困ったちゃん」対処法、やるべきはこの4つ!

7/12(水) 19:10配信

NIKKEI STYLE

欠けたドーナツばかり見ていませんか?

 チームビルディングの講演や研修をしていると、必ず出てくる質問があります。「やる気のないワガママな田中さんをどうにかできませんか?」といった類いのものです。チームの「困ったちゃん」(問題児)への対処法を知りたいというのです。

 相手が何らかの精神的な疾患を持っているなら、専門家に任せたほうが無難です。そうでなければ打てる手があります。ただし、その前に頭に入れておいてほしいことがあるのです。

 完全に輪のカタチをしたドーナツの写真と、視力検査で使う輪のように、一部が欠けたドーナツの写真を2枚見せると、大抵の人は後者に目が奪われます。どうやら私たちは、足らないところに目がいく性質があるようです。

 チームについて言えば、どうしてもうまくいっていない部分に目がいきがちになり、完全なドーナツにしようとします。そんなイバラの道より、うまくいっている部分に着目して、伸ばすことを考えてはいかがでしょうか。

 そうすれば、うまくいっていない部分がカバーできるかもしれず、欠けている部分それほどが気にならなくなるかも。うまくいっていない人も、つられてうまくいくようになるかもしれません。

 人を見るときも同じです。どうしても足らない部分に目がいきがちになりますが、できていることに光を当てて、勇気づけてみるのです。そのほうが、本人にとってもチームにとっても近道です。そのためのフレーズをこの連載でたくさん紹介したつもりです。

新たな体験をすれば人は変われる

 そう言っても、どうしても問題児を変えたいと考え、「先生の研修を一日受けさせたら変わりますか?」という無茶な質問を受けることがあります。そんなことしたら、ヤバいですよ。洗脳(マインドコントロール)せよと言っているのに等しいのですから。

 残念ながら説得や研修で人は変わりません。その人の持つ考え方や価値観は経験から生み出されたものだからです。新たな経験なくして、信念に揺らぎを与えるのは、極めて難しいと言わざるをえません

 一つ例を挙げましょう。ある会社でチームビルディングのイベントを実施することになり、企画メンバーとして各部門から20~60代の十数人が集められました。ところが、コンセプトを決める段階で、若手とベテランとで意見が真っ二つに分かれ、会議が紛糾してしまいました。

 ベテラン勢の親玉は60代の男性です。数の上では若手が優勢なのに、「ありえない」「理解できない」と全面否定して、耳を貸そうとしません。とうとう、多数決で決着をつけるしかないとなったときに、「そこまで言うのなら、若い人がやりたいようにやればいい。絶対に失敗するから」と捨てゼリフを残し、しぶしぶ引き下がりました。

 ところが、実際やってみると大いに盛り上がり、ベテランの親分も楽しそうに協力してくれました。「こういうやり方もいいもんだね。とても勉強になったよ」とお礼まで言われる始末。新たな経験さえ積めば、いくつになっても成長できることを実感した一件でした。

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最終更新:7/12(水) 19:10
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