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『スター・ウォーズ』とC-3PO 愛され続ける理由

7/13(木) 7:47配信

NIKKEI STYLE

 映画「スター・ウォーズ」(SW)が米国で1977年5月25日に公開されてから、今年で40周年となる。2016年公開のスピンオフ「ローグ・ワン」までシリーズ全8作に唯一出演している俳優が、「C―3PO」役のアンソニー・ダニエルズだ。来日した際に、SWやC―3POが長きにわたり愛されている理由を聞いた。

 一番大きいのは、家族で楽しめることという。「子どもは親から勧められると反発したがるが、このシリーズは違います。親から子へ、子から孫へと受け継がれ、3世代が一緒に楽しめます」
 それは、SW自体が家族の物語(サーガ)であることと密接な関係がある。「エピソード1~3」の主人公はアナキン・スカイウォーカー(後のダース・ベイダー)、「4~6」の主人公は息子ルーク・スカイウォーカー(妹がレイア姫)で、SWはスカイウォーカー一族の歴史物語なのだ。
 新3部作では、ルークとレイア以外に誰がスカイウォーカー一族かは不明だが、「スター・ウォーズ/フォースの覚醒」では父ハン・ソロと息子カイロ・レンの確執が鍵となった。家族が世代を経るごとに繰り広げる愛と喪失のドラマゆえに、観客は身近に感じ、引きこまれるのだ。
 とはいえ、「4~6」の米国での公開は77~83年、「1~3」が99~05年、そして新3部作が15年からと、10年以上にわたる製作中断期間が2度ある。それでも人気が衰えなかったのは「キャラクターグッズの存在が大きい」。「グッズは手に取って触れられるので、キャラクターを身近に感じ続けられます。テレビアニメやディズニーランドのスター・ツアーズなど、新作がなくてもジョン・ウィリアムズのテーマ曲は常にどこからか聞こえ、SWに触れる機会は絶えませんでした」
 数多くのキャラクターの中で、重要な役割を担うのがC―3PO。特に「4~6」では語り部的な準主役だ。それはSWの生みの親、ジョージ・ルーカスの狙いだった。「ルーカスはC―3POを通して物語を描くことを想定していました。特殊な力はなく、私たちと同じ普通の存在なので、観客と同じ立場で物語に入っていけました」
 C―3POは「ロボットなのに誰よりも人間性があります。心配性で、よかれと思って世話を焼くけど、自分が一番面倒を起こしていることに気づいていない。おちゃめな部分も含めて、観客が共感できるキャラクターなのです」
 一方、「スター・ウォーズ/フォースの覚醒」では新キャラクターのBB―8の出番が多く、C―3POはやや影が薄かった。「人間と一緒で若い人が出て、年寄りは隅に追いやられるのはしようがない。でも、丸くて可愛らしいデザインのBB―8は大好きですよ」とダニエルズ。C―3POのちゃめっ気は、彼の個性でもある。
 C―3POの出番は少なかったものの、ファンは左腕が赤く変わっていたことを見逃さなかった。その理由は明らかにされなかったが、何らかのバトルの痕跡だろうか。12月15日に日本公開される最新作「スター・ウォーズ/最後のジェダイ」では、活躍する場面がもっと増えて、謎が明かされることに期待したい。

 (「日経エンタテインメント!」6月号の記事を再構成。敬称略。文/相良智弘)
[日経MJ2017年6月30日付]

最終更新:7/13(木) 7:47
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