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NPOがロケ誘致を無償で支援、島の魅力を発信

7/13(木) 16:54配信

オルタナ

島の情報発信の方法として効果的なものの一つが「映像」である。テレビ番組や映画などが島をロケ地として使うことでその島の魅力を広く伝えることができる。淡路島でそうした映像作品の誘致をし、ロケがスムーズに行えるように無償で支援をする団体、「淡路島フィルムオフィス」を取材した。(武蔵大学社会学部松本ゼミ支局=小松崎 晃)

「淡路島フィルムオフィス」は2005年に「淡路島青年事務局」が設立し、2009年に「淡路島くにうみ協会」へ事務局が移行した。津守さんが担当となった当初は映像作品の誘致や制作の様々な支援、いわゆるフィルムコミッション業務のノウハウが全くのゼロからのスタートだった。それでも神戸フィルムコミッションのお手伝いやジャパンフィルムコミッションの研修制度、そして実践の中でノウハウを学んでいった。
 
フィルムコミッションの業務を始めたころは地域にどのような影響を与えるのか全くわからなかったと津守さんは話す。「大人数のスタッフが淡路島にきて、撮影が終わったらサッと帰っていく、あっという間だなと」。

しかし映像を見た地域の人からこんな声が上がる。また、淡路島で映像をとってほしいと。それから津守さんは作品誘致について、さらに前向きに考えるようになった。映画「BRAVE HEARTS 海猿」の撮影では地域の方々がボランティアで製作スタッフへお昼ご飯の食材を提供してくれた。

こうして地域の方々と一緒に作品を作り上げる意識も芽生えた。また地域の方々に何か還元したいと考えた津守さんは作品を通じて地域の方々が元気になるようなイベントを企画した。

NHKの朝ドラ「べっぴんさん」のロケ地ツアーでは80名近くのお客さんが来て、地域の方も物産展を開いたりして大いに盛り上がりを見せた。まさに淡路島フィルムオフィスは地域の方々と共に歩んでいるように感じた。

津守さんは基本現場の仕事を一人でこなしている。作品が増えるにつれて負担がかなり大きくなってしまっている。兵庫県職員の松田さんはそうした淡路島フィルムオフィスの問題点について話してくれた。「どこの組織もそうだと思うが同じ人が同じ組織にずっといることは少ない。これだけノウハウを持った人間が育っていかない」。

人をたくさん雇えばいいという簡単な問題ではない。人をたくさん雇えばその分収益も必要になってくる。淡路島フィルムオフィスは非営利組織、組織の収益を上げることが目的ではない。故に人を多く抱えることができないのである。

淡路島フィルムオフィスの目的はロケの誘致による地域の経済的な効果、観光・文化の振興、地域住民の積極的参加による地域活性化である。人材不足の問題もあるが地域の方々の声は期待であふれている。ぜひとも淡路島の魅力を発信し続け、淡路島の人々に元気と活力を与えていってほしい。

最終更新:7/13(木) 16:54
オルタナ

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